基礎力養成塾について

有意義な大学生活にするためにまず「学び方」を学ぶ。

経済法学科では、1 年次から4 年次までの全ての学年で、少人数のゼミ形式の講義を用意し、実力を鍛えます。1 年次でそれは、「基礎力養成塾」と呼ばれています。

新入生は、これからの人生を見据え、様々な葛藤の末に学部学科を選択し希望をもって入学してきます。それだけに、早くその分野の専門的な勉強したいと胸を躍らせていることでしょう。しかし、どの分野でも「読む能力」、「書く能力」、「議論する能力」、「計算する能力」といった基礎能力が、これからの専門分野の学業の進捗を左右し、さらには、社会人となってからのキャリア形成にも影響を及ぼします。このため「塾」では「、読む能力」「、書く能力」「、議論する能力」「、計算する能力」に焦点を当て、少人数制の講義でこれらの練り直しを図ります。

書く・読む・議論する・計算する 4つの能力を鍛える

担当教員(主な研究分野)と内容

  • 経済政策論

    増田 辰良教授

    経済学を学ぶうえで必要なことは2つあります、第1は専門用語を正しく理解すること。第二は数的処理能力を高めること。この養成塾では、これらを習得することを目指します。

  • 公共経済学

    板谷 淳一教授

    簡単なテキストを用いてはミクロ経済学します。公務員試験等にも対応できる問題解決するための基礎知識を得ることを目標とします。ミクロ経済学はすべての経済学の科目8(財政学や金融論など)の基礎にある分野です。

  • 民法

    篠田 優教授

    今年の私の塾では、京都大学の環境経済学者である諸富徹先生が書かれた『資本主義の新しい形』(岩波書店、2020 年)を読みます。日本経済が欧米先進国からなぜおくれを取ることになってしまったかということについて考えたいと思います。

  • 金融論

    秋森 弘教授

    Excel を使い、GDP 統計、為替、貨幣量、物価、金利、株価、企業業績など、景気や金融に関する経済統計グラフを描いて動向を読み取る練習のほか、金利計算の方法について、課題作成を通じて学びます。

  • 憲法

    岩本 一郎教授

    日本語を読み書きできれば、法律学は怖くありません。法律は日本語で書かれていますし、日本語で法律の議論をするから当たり前です。もちろん、法律を解釈する方法や、法律を実際の事件に当てはめて正しい結論を得るための論証の仕方は、法律学に特有のものです。しかし、基本は日本語です。この塾では日本語力を徹底的に鍛えます

  • 経済法

    萩原 浩太教授

    法律の勉強の基礎になる「読解力」を鍛えることを目的とします。塾では、あえて法律書を使わず、著名な経済学者が、専門用語を使わず一般向けに著した本を読み、要約を発表。書かれた文章を隅々まで正確に読みポイントを掴む練習をします。同時に、本学科が経済学部にあることを踏まえ、経済学的な思考への足慣らしをしたいと思います。

  • 民法

    足立 清人教授

    家族法を素材にして、学生が大学で専門的な学問に取り組んでいくための手ほどきをします。ノートの取り方、資料の探し方と読み方、グループワークとディスカッションの仕方などを、足立とのやり取りを通じて、アクティブに学んでいきます。塾修了後、学生、大学生活を意欲的に展開していくことができるでしょう。足立塾の主役は「学生」です。

  • 民事手続法

    長屋 幸世教授

    契約にまつわるロールプレイングを行いながら様々な場面を体験することで、文章や対話による正確な伝達力と傾聴力を鍛えると共に、法律的な文章や考え方の基礎を学びます。

  • 企業金融

    南 ホチョル准教授

    本養成塾では、企業にかかわる「カネ」のこと、いわゆる企業金融(コーポレート・ファイナンス)の基礎を学びます。企業のさまざまな投資活動・資金調達・利益還元について経済学の理論を概観したうえで、日本企業や海外企業の企業金融の実例を調査・報告・討論しながら学習していきます。

  • 商法

    伊東 尚美准教授

    現在国外研究中

  • 行政法

    竹田 恒規専任講師

    法律の条文の意味を、裁判所が示したのが「判例」です。判例を“読み解く”作業が、法律学の学習には欠かせません。(高校生でも知っている)有名な事件を、とにかく丁寧に読みます。そして、結論への「プロセス」がいくつもあること、複数のプロセスがどう違うのかを分析できること、を受講生に実感してもらうことを目標にします。

    養成塾体験記

    佐藤 まりんさん 北海道旭川西高校出身 2022 年入学

    1 年前期に竹田塾に参加しました。後期に履修した岩本先生の憲法では判例を使って、条文の意味を理解するのですが、多くの判例は裁判所特有の表現で書かれているため、判例の読み方・扱い方がわからないと苦労します。そのため、ひとつの判例の意味を時間をかけて理解し、判例の基本的な読み方を学べる養成塾は、憲法を受講するうえでとても役に立つ講義でした。

    長坂 真莉恵さん 北海道旭川西高校出身 2022 年入学

    私も1 年前期に竹田塾に参加しました。先生は親しみやすい方であるのに加え、少人数の授業なので先生と学生の距離が近く、とても楽しい授業でした。ある時には、先生がアイスを買って下さり、皆でアイスを食べた事もありました

    先生の授業は、専門的な知識はもちろんですが、雑談すらも役に立つ話ばかりで、とても面白かったです。

スタディ・プランニング(経法SP)

面談中の写真

経済法学科では、学生のみなさんが長期、中期、短期の目標を設定し、1 年次にSP(スタディ・プランニング)シートを作成してもらいます。

入学当初はもやもやしていた興味・関心・価値観が次第に明確になり、なりたい自分が見えてくるのにあわせ、それに向けた学習が行われるようSP シートを各年次ごとに更新して行きます。

SP シートにはこれまでに取得した単位おびこれから取得予定の単位の一覧も添付され、自分の目標達成のほか、卒業のため、また、各コースの修了認定のためにどのように単位を取得すればよいかも一目でわかるようになっています。教員は学生の作成したSP シートに目を通し、学生からの希望があるときなど、学生と面談して助言を行っています。

スタディ・プランニング (経法SP)

SPシート
学籍番号 ******
氏名 ** **
希望コース 経済分析コース
現在のあなたの興味・関心
(価値観の明確化)
 仕事にやりがいを感じることができ、自分の能力を生かせる仕事に就きたい。その一つとして、市役所の職員になることを希望している。公務員になって、地域社会の発展や市民の幸せを実現する手助けをしたい。また、近年、札幌へ訪れる外国人が増えているので、日常生活の中でもサポートできるよう英語のコミュニケーション能力を高めたい。
10 年後の理想像
( 職業、就職先、達成したい目標)
 市役所の職員になり地域を活性化させたり、市民の幸せを実現する手助けができる業務に就いていたい。安定した職に就き、家庭も持って、一戸建て住宅やマンションを購入していたい。
大学卒業時までに獲得したい知識  TOEIC のスコアを上げること。社会に出てから英語の能力を発揮できるようにしたい。社会人になってからも現実の経済現象を理解できるよう知識を深めたい。
今年度の目標  公務員採用試験対策とは別に、TOEIC でスコアを700 点以上、取りたい。また、大学の成績で上位5 番以内に入れるよう努力する。
これまで達成できた目標  1年次・2年次に複数科目で最高点A+(GPA)の評価を受けた。入学後、読了した主な本:増田辰良『一次関数で学ぶ経済学』、ダン・アリエリー『ダン・アリエリー教授の行動経済学入門』、麻生誠『日本の学歴エリート』、渡辺洋三『法とは何か 新版』、佐藤雅彦ほか『ヘンテコノミクス』
評価・反省  授業とは別に、専門的な知識を得る読書ができた。これからも自学自習する姿勢で大学生活を続けたい。
教員アドバイス  公務員志望であれば、試験科目に対応する専門科目の履修を優先して勉強してください。公務員講座の受講もお勧めします。また、英語の能力を確実に高められるよう努力してください。成績の上位に入れるよう日々、精進してください。
面談日(年・月・日) ****、**、**
面談担当者 **、**