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国際交流論でトロント大学の先生が講義

2010/07/16

7月12日(月)、国際交流論の授業でカナダ・トロント大学から客員研究員として滞在している佐塚志保先生の講義がありました。
佐塚先生は文化人類学がご専門で、トロント大学で日本に関する文化人類学を教えていらっしゃいます。講義は「Japan in Global Context; Anthropological Perspective」と題し、北米における日本文化の受容についてお話を聞かせていただきました。



北米における日本のイメージは、ゲームや自動車などの技術、「Kawaii」ブームに代表されるポップカルチャーと消費文化、そして武道やゲイシャ、サムライなどの伝統などによって成り立っています。一言でいうと「modern & traditional」、つまり最先端のものと伝統的なものが共存しているというイメージです。しかし、彼らの持っている日本像は日本人にはしばしば奇異に映ります。北米の人々は自分たちの文化のフィルターを通して日本を見ているのです。同じことは日本におけるカナダやアメリカのイメージにも言えます。他者のイメージをひもとくと、自分たちが他者に何を投影しているのかがわかります。他者のイメージは自己を写し出す鏡でもあるのです。
このような日本のイメージを作り上げた歴史的背景についてもお話がありました。講義のあと、日本におけるカナダのイメージはどのように作られているのかについてディスカッションしました。参加者の中にはカナダやアメリカでの留学経験のある人、これから留学したいと考えている人も多く、活発な質問が出されました。