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阪井ゼミ 活動報告 ~南三陸町より~ その3

2011/06/07

滞在3日目は低気圧の接近であいにくの暴風雨となったため、急きょ予定を変更。午前中は活動拠点の入谷公民館の清掃、午後はホテルへもどり、被災者の方のお話をうかがいました。
公民館清掃では、男子トイレの便器に巨大なムカデが張り付いているのを清掃中に見つけ、大騒ぎになる一幕も。




お話をうかがった被災者の方は60代半ばの男性で、我々のお願いに快く応じてくださり、嵐の中、約1時間半も車をとばし、ホテルまでやってきてくれました。「すべてのものを失ったと思っていました。でも、自分の命と、人と人とのきずなが残っていました」と語り、涙をぬぐっていました。
「自然への畏敬の念を忘れない暮らしをしなければ」と強調されていたのが印象的でした。

最終日は好天に恵まれ、復興グッズの工房にする木造の廃校前の花壇に、苫小牧から持参した花の苗500ポットを植えました。ガーデニングの知識のある学生は1人もおらず、手さぐりの作業でしたが、約2時間かけて無事、植え終えました。マリーゴールドなど鮮やかな色合いの花々が木造校舎前を彩り、町民の方たちも喜んでおられました。






食事のあとは「南三陸町を元気にするアイデア会議」を開き、町職員や飲食店組合代表らとともに、復興にむけたアイデアを出し合いました。この日も海は荒れ模様で、フェリーは再び欠航となったため、大学側が急きょ手配してくださった寝台特急に仙台駅から乗り込み、宮城県をあとにしました。

我々を受け入れてくださった南三陸町の皆さんには、感謝の言葉もありません。
今回の訪問によって生まれた南三陸町とのきずなを、今後も大切に育てていきたいと考えます。もちろん、この結びつきは将来の教育・研究活動にも大いに生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。

阪井ゼミの学生は今回のボランティア活動および取材を通して、ひと回りもふた回りも大きくなったのではないでしょうか?
ゼミ生の元気さに現地で被災された方も元気を分けてもらったとおっしゃってくださったそうです。
このような交流は非常に貴重な経験になりますね。