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裁判の傍聴に行ってきました ~「教授法演習」の一環として~

2011/11/11

 心コミの専門科目である「教授法演習」(3年後期)では、法教育をテーマに議論をしています。法教育は単に法律を学ぶ学生だけではなく、裁判員制度の導入にもあるように、一人ひとりが法について考える時代にあって、とくに高校では「政治経済」の授業等で取り扱う学校が増えてきました。

 これまでの授業では「法とは何だろうか」「ルールとは何だろうか」というテーマを議論した後に、実際に中学校や高校で行われている法教育の事例について全員で意見交換をしてきました。

 心コミでは「現場に足を運ぶ」ことも重視していますので、11月上旬に札幌地方裁判所で実際に裁判を傍聴してきました。初めて傍聴を体験する学生が多かったこともありますが、その傍聴に弁護士の方も同行して頂く機会に恵まれ、裁判後にはその弁護士の先生と共に質疑応答をする機会を持てたことは本当に良い機会となりました。

 学生は下記のような感想を持ったようです。

「裁判傍聴を通して裁判に関心を持っただけではなく、これまで抱いていた裁判に対するイメージが一面的であったことに気が付きました。」

「裁判について本を読んで想像する雰囲気と違ってはいませんでしたが、傍聴することで一緒に裁判に臨んでいるという気持ちになりました。被告人がなぜ罪を犯したのか、どのような経緯があったのか、生育歴があったのかなど、色々と考えさせられる裁判でした。」

「傍聴した裁判は独特の緊張感に満ち溢れていて、傍聴者にとってはまさに法を真摯に考える機会となっていることに気が付きました。」

「法に則って懲役何年などと判決を下すことは社会的に重要なのかもしれませんが、刑期を終えて出てきたあとの社会による支援が十分でなくれば真の意味で更生することが難しいのではないか、と考えました。」

 この授業を通して、少しでも法律が私たちの身近な存在として感じられて、今後の生活に役立てて欲しいと思っています。