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レクリエーションの効果 その2

2013/07/04

レクリエーションをすることは、心理的にどのような恩恵があるのか、野外活動演習の授業の中で調査を行いました。

レクリエーションの効果をはっきりとさせるために、3つの条件(状況)で実施・比較してみます。

条件1:コミュニケーションゲーム。他人との協力が必要で、コミュニケーションが求められるゲーム。手をつないだり、肩を組んだりといった軽い身体接触もありましたが、激しい運動ではありません。詳しい活動内容は、2013/5/16の記事を見てください。

条件2:軽スポーツ。フライングディスク(フリスビー)を行いました。基本的な投げ方・受け方を練習した後、ドッジビーをしました。フライングディスクを使ったドッジボールです。後半は白熱したゲームになりました。

条件3:教室での講義。


いずれの条件でも約60分間の活動でした。それぞれの活動の実施前と実施後に同じ心理テストを行いました。同じテストを用いることで活動前・後での変化がわかります。使った心理テストは、緊張や不安を測定するものでした。緊張や不安はネガティブな感情で、得点が高いことは緊張・不安な状態であることを意味します。


結果です。
条件1  実施前44.9 → 実施後33.6
条件2  実施前44.1 → 実施後37.2
条件3  実施前45.1 → 実施後41.1

約40人のデータを平均すると上記のようになりました。一人ひとりのデータも揃っています。
さて、レクリエーションの効果を調べるためには、これらのデータをどのようにすればよいのでしょうか? 3つの条件で違いはあるのでしょうか?
授業を思いだし、適切にデータを分析します。
心理系の人は、統計的手法を用いて有意差検定をします。まずは、実験デザインからどのような分析・検定方法が適切なのか、考えます。
応用系の人は、視覚的に理解しやすくするように、適切にデータを加工します。必要に応じて、規則に従って図表を作ります。

分析が終われば、分析結果に基づきながら考察を行います。データを解釈し、文章で表現します。自分だけの偏った考えにならないように、必ず先行研究も調べて、論述します。参考文献も忘れず記載します。

心理学実験演習や観察訓練演習のおさらいもなりますね。