TOEIC300点台から始まったグローバルストーリー
舛森 亮太さん
- 就職先
-
Accenture, In.(フィリピン)
- 学部・学科
- 経済学部 経済学科
- 卒業年
- 2021年
- 留学先
- オーストラリア
- 台湾
- 出身高校
- 札幌龍谷学園高等学校
「海外で活躍してみたい」という漠然とした憧れを抱きながらも、中高時代は勉強へのモチベーションを保つのに苦労していたという舛森さん。英語に苦手意識を持ち、TOEICも300点台からのスタート。しかし今では世界的に有名なコンサルティングファーム、アクセンチュアで活躍し、英語だけではなく中国語も自在に操るグローバル人材へと成長しました。
その転機となったのは、一体どんな体験だったのか。舛森さんの挑戦のストーリーを伺いました。
大学入学後、授業を受ける中で芽生えた目的意識
中学・高校時代から「海外で活躍してみたい」という漠然とした憧れはありましたが、当時は目的意識が曖昧で、語学学習をしてもすぐに挫折してしまうことが多かったです。学校にもあまり通わず、サッカーに明け暮れる日々が続いていました。
北星学園大学に入学した際、お金やヒト・モノの流れに強い興味を持ち、経済学部を選びました。経済学と言っても、観光資源や自然の経済価値、国際経済など、扱うテーマは非常に幅広く、さまざまな授業を受けることができました。その中でも、「なぜ発展途上国が発展しないのか?」という本質的な問題を扱う授業が面白くて。それまで漠然としていた「海外」という憧れが、授業を受けるうちに徐々に具体的な興味に変わり、将来の市場価値を高めるためにも「海外事情」のプログラムを利用して留学を決意しました。

領事館への積極的なアプローチで身につけた度胸
「海外事情」で訪れたオーストラリアでは、英語力を向上させただけでなく、度胸を身につけることができたのが一番大きかったと思います。印象に残っているのは、オーストラリア領事館への訪問です。当時、女性が昇進しづらい状況で活躍している方がいると聞き、どうしても話をしてみたいとアプローチしました。英語ができなかったため、ひたすら熱意を伝え、何度目かの電話でようやくアポイントを取ることができました。直接話す機会を得て、彼女の哲学に触れたことが今でも心に残る経験です。
一般的には「できないかもしれない」と思うことでも、最初の一歩さえ踏み出せば道が開けるということを学びました。

英語と中国語の2か国語で、自分の市場価値を高めた留学生活
オーストラリアから帰国後、しばらく学内で過ごした後、台湾に交換留学に行きました。英語が話せる日本人は多いですが、中国語を話せる日本人はそれほど多くないと感じ、そこに注力すれば他の優秀な学生に差をつけられるのではないかと思ったからです。実際、就職活動において、2か国語を習得したことは他の学生との差別化に非常に有効でした。語学力やビジネス経験を活かし、自分を貴重な人材として市場にアピールすることができ、結果的に国内外の企業でのキャリアに繋がりました。
台湾では、チャットツールや決済アプリの普及が進んでおり、テクノロジーの進展を身近に感じることができました。また、縁あって中国のIT企業でインターンとして働くチャンスを得ることができ、香港の隣に位置する深圳にて勤務しました。このことは、現在のキャリアに繋がる貴重な経験となっています。

理想の自分に近づけたフィリピンでの生活
大学卒業後、最初はベンチャー企業で働きました。自分の裁量が大きく、あえて過酷な環境で働きたいと考えたからです。入社した金融メディアを運営する会社では、SEOマーケティングや信用スコアを活用した新規事業開発に取り組みました。その時期にビジネスの立ち上げや進め方の基礎的な理解を深められたと思います。
ベンチャー企業での経験を経て、現在はアクセンチュアに転職し、フィリピンでBPO事業に携わっています。業務の外注化や自動化の推進を担当し、フィリピン以外にもアジア各国でのプロジェクトを進めています。大学時代に海外との交流を経ていたおかげで、「異文化を受け入れる柔軟性」を身につけられましたし、それが今の多国籍チームでの仕事にも役立っていると思います。
プライベートでは、台湾留学時代に出会った中国人の妻と結婚し、競技用プールやジムが併設されたコンドミニアムでの生活を楽しんでいます。新卒3年目では考えられなかったようなライフスタイルを実現でき、外資系企業での国際的な仕事にやりがいを感じています。高校生の頃に描いた「海外で活躍する自分」に、少しずつ近づけていると実感しています。


将来は経営戦略を考える仕事に
将来的には、会社規模でステップアップできる仕事に携わりたいと考えています。現在進めている業務効率化や自動化のプロジェクトは企業の生産性向上に直結する重要な業務ですが、最終的には「企業を育てて売る」ことに関わりたいです。具体的には、PEファンドなどで企業を買収し、成長させた後に最適化して株式を売却するビジネスモデルに興味を持っています。
また、自分の価値観としてお金を稼ぐことも大切にしており、これからも挑戦をし続けるつもりです。これまでの経験やスキルを生かし、次のステップではより大きな影響を与えられるような仕事に取り組んでいきたいと考えています。

高校生・在学生へのメッセージ
とにかく最初の一歩をまず踏み出すというのが大事だと思います。北星学園大学は北海道では有名ですし、良い先生方が沢山います。レベルの高い授業も受けられますし、留学制度が充実していることも魅力です。自分がアンテナを張れば情報も入ってきやすいので、恵まれた環境を活用してほしいなと思います。


インタビュアーの所感
目標を定めたら一直線に努力を続け、オーストラリアでの企業訪問や今のフィリピンでの活躍など、どんな難題でも乗り越えてしまうパワーに圧巻されました。 舛森さんのような優秀な学生が力を存分に発揮し、成長できる環境が整っているところが北星学園大学の大きな魅力ですね。今後の活躍も応援しています!
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