公的扶助論、コミュニティワーク実習(新学科では地域デザイン実習)等を担当する松岡是伸です。
〇研究の点描―貧困とスティグマ―
 私が大学生だったとき、高齢者の多くは、福祉に対して“お上の世話になりたくない”や、“恥ずかしい”という言葉をよく聞きました。一方で、大学では“福祉は権利”であり、憲法25条によって国民は、最低限の生活を保障され、国家にはそれを実現する責任があると学びました。そこで当時の私は、イギリスや日本の貧困や生活保護の実態について調べていけばいくほど、そうではない現実がみえてきました。そこで私は社会福祉の根源的な問題は貧困にあり、同時に、それを解決するための法制度を利用するときに“なぜ、恥ずかしい”と思うのかというある種の“謎”が芽生えました。この“謎”解きのために、大学・大学院修了後も、貧困やスティグマの研究に取り組んでいます。

〇個と地域を支える仕組みを考えよう! 
 これらの貧困や格差、少子高齢社会、過疎等の諸問題を考えていくためには、個(個人)と地域を支える仕組みを考えていく必要があります。そして、これまで私たちが取り組んできた貧困やスティグマ、生活困窮等の問題も、個と地域が一体となった相談支援のあり方を構築していくことが、ひとつの解になると考えています。
 そこで“地域デザイン”という思考と実践が必要となります。先にふれたような社会問題を創造的な思考によってデザインしていく、当然、地域と共にデザインしていくことが重要となります。
 さて、みなさんは、社会問題をどのように考え(捉え)、解決していくか、さらに地域や社会に貢献していくか。このようなことを大学という場で、“創造的に”、そして“自由に”発想し、考えてみましょう。