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2025.07.11

高大連携の国際交流 ~デザイン思考ワークショップ~

高大連携の国際交流 ~デザイン思考ワークショップ~

他者を理解して共感し、人間を中心とした課題解決方法であるデザイン思考。7月7日、北海道教育委員会と北星学園大学国際教育センター共催の「Hokkaido Study Abroad Program」の一環として、「デザイン思考ワークショップ」を開催しました。参加したのは、アメリカ、イギリス、韓国、スイス、インドネシア、カナダからの留学生と、北海道内の高校生たち。留学生一人に対して高校生4人のチームを組み、世界的に有名なスタンフォードd.Schoolの「ウォレット(お財布)・ワークショップ」に取り組みました。

ファシリテーターは、2026年4月に新設されるグローバル・イノベーション学科の学科長予定者であるロバート・トムソン准教授(行動科学・コミュニケーション科学博士、外国人向けアウトドア情報サイト HokkaidoWilds.org 編集長)。彼の軽快な進行のもと、留学生は高校生に、高校生は留学生に対して財布をデザインして提案するワークショップを行いました。

参加者たちは、「財布に必要なものは何か」を超えて、お互いの根本的なニーズや価値観を理解しようと「共感」に焦点を当て、英語でコミュニケーションを取り合います。慣れないスケッチにも挑戦し、実際に財布のプロトタイプを作成します。ディスカッションするだけではなく「えっ、実際に作るの!?」という驚きが教室を駆け抜けた瞬間は、この100分間のハイライト。ワークショップの終わりには「ちゃんと自分の話を聞いてもらえた」「理解してもらえた」など、国や文化など異なる背景を持つ者同士が、本当の意味で通じ合えた瞬間に出会うことができました。

トムソン准教授から「今日は財布をデザインしてもらいましたが、デザイン思考はモノづくりの手法だけではない。我々地球人が直面する大きな課題を解決するための手法です。地球レベルの課題解決でも、他者と共感、他者を理解すること、それが出発点です」と、デザイン思考と課題解決のミニレクチャーをしてくれました。

冒頭、教育委員長は「今日は語学の学びではなく、他者を理解する一日です」と話されましたが、まさにその言葉を体現した時間になりました。高校生と留学生が互いに向き合い、言葉だけではない深い「理解」を共有した一日。DGiの学びのエッセンスが凝縮された、忘れられないワークショップとなりました。