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大学の教員は忙しい…かな
教授 中村 和彦

2016.02.26

 こんにちは。福祉臨床学科の中村和彦です。ソーシャルワークの理論や精神保健福祉領域の実践を専門にしています。
 大学の教員は1年間の中で、いつが一番忙しいか? それぞれ? いいえ、おそらく福祉臨床学科の教員は異口同音に、「1年間ずーっと」と答えると思います。
 このコラムを書いているのは2016年2月10日です。この時期、講義はすでに終わっています。ですからキャンパス内に学生の姿はあまりありません。1年は12か月、しかし講義がおこなわれているのは9か月程度です。「えっ、授業がないんだったら、ひまじゃん。何してんの先生方」と思う人も少なくないことでしょう。いまはちょうど、今年度のまとめと次年度の準備が交差する時期です。4年生の卒業論文や国家試験、就職活動の大方終了し、定期試験も終了、その一方で、昨日まで入学試験がありましたし、次年度の講義の準備がはじまっています。
 人生いろいろ、大学教員もいろいろなので一概には言えないのですが、大学教員には大きく分けて4つの仕事があります。「講義」⇒一方的な授業だけではなく、ゼミや実習の指導などいろいろあります。「研究」⇒本を読んだり、調査に行ったり、論文を書いたり、研究発表したりなどいろいろあります。「大学内の仕事」⇒委員会、会議、学生の相談などいろいろあります。「大学外の仕事」⇒地域貢献や社会連携などとよばれますが、地域の方々や各種機関や施設、専門職の方々とつながりをもち、一緒に考えたり研修をおこなったりなどいろいろあります。
 教員になってもう少しで20年くらいになりますが、私は仕事の仕方が下手くそです。ですから「忙しい」と感じるのは私の仕事のやり方にあるのかもしれません。先ほど書いた4つの仕事のバランスがうまく取れないのです。マネジメントをうまくできないのです。一日一日、次々と押し寄せ、溜まっていく仕事を、一応の優先順位を考え、次々と終わらせていく。でもいつまでやっても終わらないことも抱えている(研究がそうなのです)。ですから1年を通して忙しいのです。でも、好きで楽しみながら、使命感も感じつつ、一所懸命やっています。きっと福祉臨床学科の教員はみんなそうです。
 そんな私ですが、この4月から1年間、カナダで研究・研修に励みます。これも大学教員ならではのことでしょうか。1年後、福祉臨床学科で、仕事があるといいのですが・・・

4月から1年間、ダルハウジー大学ソーシャルワーク学部で頑張ります。

ダルハウジー大学は、カナダ・ノヴァスコシア州の州都・ハリファックスに所在する歴史ある州立大学です。

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