コラム

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COLUMN

福祉の研究者の仕事について(授業編)
専任講師 畑 亮輔

2016.05.19

 こんにちは、福祉臨床学科の畑です。今年度もあっという間に2か月が経とうとしていますが、皆様5月病などにならずにお元気にお過ごしでしょうか。今回の報告では、社会福祉学部の大学教員の仕事として最も大きなウェイトを占める授業についてお話ししたいと思います。
 北星学園大学の授業は1コマ90分、半期15コマで構成されており、今年度私は前期に7つの授業を担当していますが、授業によってその形態は様々です。『高齢者福祉論』や『社会福祉管理運営論』などの100~200名程度の学生が受講する講義型の授業、『相談援助実習指導Ⅱ』のような20名以下の少人数の学生を対象とした演習的な授業、そして『福祉臨床専門演習(3年生ゼミ)』『卒業論文(4年生ゼミ)』という10名程度のゼミなどがあり、各授業によってやり方は様々です。
 大人数の講義型授業では、どうしても一方通行で教員が説明する方法になってしまいます。もちろん、できる限り学生の皆さんが理解しやすいようにプリント、スライド、また映像教材なども使いながら解説を行いますが、それだけで講義内容全てを理解してもらうことは難しくなってしまいます。とりわけ「社会に出ても役立つ知識を!」なんて肩肘張って授業をやると、学生の皆さんにとってはより難解な講義になってしまっていることでしょう。やはり基本を理解し、内容を覚えてもらうためには、一方通行ではなく双方向でのやり取りが必要なのではないかと考え、大人数の授業ではそれがしにくいことに頭を抱えることもあります。
 でも、多くの学生がいる環境とは、大学生活の中で様々な人に出会うことができるなど、とても素晴らしいことだと思います。それを考えると、学生が多いから授業がうまくできない、なんて教員が言っている場合ではありません。大人数の学生を相手に一方通行で話しつつも、学生にとって分かりやすい授業をしていくことが、大学教員に求められる仕事なんだと、このコラムを書いていて改めて認識しました。
 自分でも「大学教員の仕事として最も大きなウェイトを占める」とまで言っているのだから、より良い授業に向けて頑張っていきたいと思います。

新C館です。春になり、新緑がきれいです。

夕方には学生の姿がまばらになります。キャンパスが夕日に染まりとてもきれいでした。

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