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【心コミ・リレーエッセイ 第2回:「フィールドワークはおもしろい」(寺林暁良/専任講師 専門:環境社会学・地域社会学)】

2020/06/05

 フィールドワークを知っていますか。教室や研究室にとどまるのではなく、実際に現場を訪れて観察したり、その地域の方々に直接お話を聞いたりする調査や研究のスタイルです。私は社会学の立場から、道内、国内、時には海外でフィールドワークを行っています。


フィールドワークの魅力は、「人の話はおもしろい」という一言に尽きると思います。現場では、できるだけ様々な立場の人に話を聞きます。人々の“価値観”や“思い”はそれぞれ異なりますから、同じ話題で話を聞いたとしても、誰ひとりとして“物語”が同じになることはありません。調査の一回一回に、新作のエッセイを読むような新鮮さがあります。


  フィールドワークは、現場の“リアリティ”を明らかにします。これは、一般的に言われている“常識”を、足元から崩していく作業にもなります。「話を聞く」という実に単純な方法を軸にしていますが、大きな可能性が詰まっています。



身近な自然の利用についての調査(奄美大島、20193月)