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【心コミ・リレーエッセイ 2021年度 第4回:「コロナ感染禍の中で考える」(田辺 毅彦/教授 専門:感情心理学)】

2021/06/11

 私の担当している「コミュニティ心理学」では、現在の社会で生活していながら、常に生き辛さを抱えている(最近よく使われるフレーズですが)人たちの状況を学生の皆さんにお伝えして、将来に向けて何ができるのか一緒に考えていこうと思っています。どうして改めてこんなことをここに載せたのかというと、新型コロナ感染が拡大するのに伴って、生き辛さを抱える人たちがもっと大変な思いをするようになってきているからです。自粛生活で家から出られなくなってDVや虐待にさらされている女性や子どもたち、コロナ禍で仕事を失い身動きが取れなくなっている非正規労働者や外国人労働者、感染リスクを避けるために介護へのアクセスが減少している高齢者の人たちなどです。少しずつワクチン接種が進み、パンデミックは収まっていくと思われますが、この数年間で、明らかになったこのような人たちの心の問題について、皆さんと共に考えていけたらと思っています。