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【心コミ・リレーエッセイ 2021年度 第17回:「船出待つ海外短期研修」(阪井宏/教授 専門:現代社会学、メディア論)】

2021/10/13

 10月に入り、コロナの感染状況に好転の兆しが見えています。大学キャンパスにも学生たちの姿が目立ち始めました。感染の広がりを押さえつつ、対面授業への移行をどう進めるか、大学教員にとっても知恵の絞りどころです。


 2020年度から私が担当することになった教科に「海外短期研修・海外プロジェクト研修」があります。文学部の2年生以上を対象に、英国を2週間ほどの日程で訪れ、地元の人たちと対話と交流を深めることを目的としたプログラムです。ロンドン、オックスフォード、マンチェスター郊外、湖水地方を巡り、さまざまなふれあいをとおし、21世紀の共生社会をどう築けばよいかを考えます。


 ところが新たな研修の船出はコロナの感染拡大に阻まれました。昨年春から猛威を振るいだしたコロナにより、2020年度夏(前期分)の研修は中止に。その後も感染は収まらず、2021年度夏(前期分)の実施も難しくなりました。


 参加を希望する学生の中には、3年生も少なくありません。多くの3年生にとって、海外研修は21年度がラストチャンス。そこで本年度の研修時期を急きょ、前期から後期に移し、現在は、わずかな可能性を探っているところです。


 かなり楽観的な予測ですが、仮にこのまま事態が終息に向かえば、2022年2月末からの開催も見えてきます。とはいえ油断はできません。事実、専門家の多くが「冬に向け、コロナ感染の再拡大に備えよ」と警鐘を鳴らしています。


 本学は文学部以外でも、さまざまな海外研修プログラムを用意しています。ところが、それらはすべて中止状態です。感染症が依然くすぶる中、海外研修をどの段階で、どう再開するか。教員同士で大いに知恵を絞りながら、安全第一を心がけ、万全の態勢で臨みたいと思います。



2020年夏の実施に向け、用意したポスター