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【心コミ・リレーエッセイ 2022年度 第11回:「コロナ禍のスポーツ選手の悩み」(蓑内豊/教授 専門:スポーツ心理学)】

2022/06/29

6月18日に、オープンキャンパスが開催されました。

事前申込・人数制限があったものの、天候にも恵まれ、多くの人に参加していただきました。

大学までお越しいただいた皆様、ありがとうございました。


模擬講義で私は、「スポーツ選手の心理とそのトレーニング」というテーマの話をしました。

この中で、コロナの影響で心理的にダメージを受けているスポーツ選手たちの様子も紹介しました。

関連することをこの文章で説明したいと思います


コロナ禍のダメージとして多いのが、目標としている大会が無くなったことの影響です。

トップアスリートは、自分の人生を賭けて、目標とする大会に照準を合わせて調整します。

大きな目標が無くなることは、これまでの努力や時間が無駄になったと感じてしまいがちです。

決してそのようなことはないのですが、これまでの自身の歩みを振り返り、新たな目標を見出すには時間が必要な場合もあります。


また、実際にコロナに感染してしまった選手もいます。

コロナに感染すると、体へのダメージだけではなく、心理的なダメージも残りがちです。

他の人へうつしてしまった・チームに迷惑をかけた後ろめたさ、意欲・やる気の低下などです。

身体は回復しても、心理的なダメージが残るのです。


いずれの問題も簡単に解決できるような問題ではなく、回復するまで時間を要します。

早くコロナのことを気にしないでスポーツ活動ができる環境が戻ってくるといいですね。