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【心コミ・リレーエッセイ 2022年度 第26回:「学生達による授業の振り返り(リフレクション)とそれらへのフィードバック」(片岡徹/准教授 専門:教育学)】

2022/11/02

私は、前期には『現代教育論』、そして後期には『国際教育論』を担当しています。前期の『現代教育論』では主として日本の教育や子どもに関して焦点を当てるのに対して、後期では、日本の中のグローバル化と教育や、例えば貧困の実情など、国境を越えた地球的問題群と呼ばれる内容についても取り上げています。


授業の終わりに近づくと、必ず授業で学んだことや考えたことを振り返るために感想票に書くための時間を設けています。それらの感想票を読むと、これまでの自分自身の経験や知識から考えて、更に深い問いを投げかけている学生もいます。そして、それらに対して私も赤ボールペンでコメントをしたり、鋭いと思った箇所については下線を引くなどして、次の時間に学生達に返却をしています。


更には、授業の冒頭で学生の名前は伏せた上で、数名の感想票を紹介しています。先日、ある学生がこのように書いてくれました。


「本日の授業では、前回の感想票から他の学生達の感じ方や問題への改善策を聞くことが出来て良かったです。同じ学生にも関わらず、新たな考え方や問題点を見つけ出せることは素晴らしい、と思いながら先生の話を聞いていました。私もこの授業で感じたことや得たことを忘れずに生きていきたいです。」


学びとは決して教室の中だけで完結するのではなく、その後の生活の中でも考える機会へと繋がることが理想的であると考えています。そして、私もまた学生達の感想票から多くを学び続ける教員でありたいと思っています。



2022年10月31日のキャンパスの様子