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社会政策学会に参加しました (佐橋克彦)

 去る10月7日、8日と京都・立命館大学で開催された社会政策学会へ書評分科会(福祉研究)の座長として参加してきました。社会政策学会とは、明治29(1896)年4月に産声をあげた日本における社会科学系の学会としては極めて長い歴史をもつものです。

 今回の「共通論題」(大会テーマ)は「ケアをする権利・しない権利:脱・義務的家族介護を目指して」 で飛行機の都合で途中までの参加でしたが、非常に興味深い内容でした。

 また私が座長を務めた分科会では学会実行委員会が選定した文献について、評者がコメントし、筆者がそれにリプライしつつフロアと議論を深めるというものでした。介護保険をめぐる質と効率性の理論的・実証的研究や日本を含む東アジア地域での「アクション・リサーチ」に関する研究、「居住困窮」をめぐる問題が提起されました。どの研究も、どの書評も刺激的であり、昨今の日本における「福祉の貧困」(これは私が勝手に名付けました)を再認識しました。

 ともすれば福祉はミクロ的・限定的にとらえられがちですが社会構造との関係で福祉政策や人間の生活を考えることの必要性を痛感して帰札しました。

 学んだことを講義で学生の皆さんに還元し、自身のさらなる研究にもつなげていきたいと思っているところです。

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