北星学園大学

OB・OG対談

教員×OB・OG対談

木暮 悠斗
経営情報学科
佐藤 友暁 教授

木暮 悠斗

遠軽高校出身 2021年卒

エンジニアとして札幌市にあるネットワンシステムズ株式会社北海道支店に勤務。道内の自治体、大学や病院等のネットワークシステム及びサーバシステムの導入を担当。

ネットワンシステムズ株式会社

ネットワンシステムズ株式会社

1988年創業。情報インフラ構築に加え、関連サービスと戦略的なICT利活用のノウハウを提供。本学で運用中のシステムも同社が導入・構築。

教授から専門的なコンピュータサイエンスを学んだ学生時代。
卒業後はICT(Information and Communication Technology :情報通信技術) のスペシャリストに!

本学のシステム基盤も手がけた大手IT企業に就職
テレワークや出張をこなす充実の日々

佐藤
現在の業務や勤務形態についてお聞かせください。
小暮
エンジニアとして、顧客からICTに関する要望や問題等をお聞きし、最適なシステムを提案しています。また、ネットワークシステムやサーバシステムの導入作業も担当しています。札幌など地方勤務の場合は、東京と比べると一人のエンジニアが扱う技術や内容が幅広いのが魅力。全社的な特徴としては、大規模なシステム構築が多く、やりがいを感じます。弊社はコロナ禍前からテレワーク等を含めた働き方改革を進めており、書類作成など自宅で仕事をすることは日常的です。フレックスタイム制なので、始業・終業時間を自分で決めることができます。本日は自宅での仕事を済ませてから、こちらに参りました。この後、出社します。私が勤務する北海道支店は札幌を拠点に、道内の自治体、大学や病院などのネットワークシステムやサーバシステムの導入・運用を行っています。出張も多く、明日は函館へ行く予定です。
佐藤
以前、私が勤めていた弘前の大学ではネットワークシステム等の導入の際に東北支店にお世話になりました。仙台から営業やエンジニアの方々が頻繁に来られ、ホテル滞在しながら作業する日もありました。システム構築後は月1回の保守連絡会があり、安全・快適に利用できました。ICT基盤は問題が発生すると多大な影響を及ぼすため、保守サービスも業者選定の重要なポイントです。本学の無線LANシステムやネットワークシステムもネットワンさんによるものですが、学生時代のユーザーとしての印象はいかがでしたか。
小暮
自分のノートパソコンを大学の無線LANに接続して使っていましたが、常に安定していました。
佐藤
大学の無線LANは大人数で高速な帯域を安定して使用できることが求められます。他の電気機器による電波干渉を抑えたり、学内に設置されたたくさんのアクセスポイントを集中制御する必要もあります。このような多くの条件をクリアしてのシステム稼働には、ネットワンさんの技術力が生きていますね。iPhoneによるネットワークの速度計測でも、高速で通信できていることが示されました。

国内の大学では少ない情報科学専門の教員の下でより学びを深められるのが大きなポイント

佐藤
本学科での学びについて感じたことをお聞かせください。
小暮
経営、情報、マーケティング、会計の各分野の教員がそれぞれ専門的な観点から授業を行っているところが本学科の大きな強みだと思います。特に情報学については、他大学のように経営学など他分野の先生が教えるのではなく、専門の先生が指導してくださる点が非常によかったです。
佐藤
そのように言っていただけて、うれしいですね。コンピュータサイエンス(情報科学)について専門的な教育を受けた教員は日本ではかなり少ないので、国内の多くの大学では専門外の先生が情報学まで担当しなければならない状況となっています。現代社会に欠かせない情報分野の知識を深めるならば、コンピュータサイエンスを専門としている教員の下で学ぶことがベストだと思います。
ネットワークの速度計測結果
ネットワークの速度計測結果
無線LANアクセスポイント
ネットワンシステムズが設置した学内の無線LANアクセスポイント
澤出 優海
経営情報学科
黃 雅雯 准教授

澤出 優海

旭川商業高校出身 2022年卒

旭川市にある北海道開発局旭川開発建設部において、上川管内の河川(石狩川及び天塩川とそれらの支川)の工事や関連業務に関わる出納業務を担当。

国土交通省北海道開発局

北海道総合開発計画推進のため、河川、道路、港湾など国の基幹的な社会資本の整備・管理等を行う総合行政機関。

専門演習で培った論理的思考と読解力、国家公務員試験をクリアし北海道開発局へ

経理課で工事費等を扱う出納業務、柔軟なワークスタイルで週末は札幌へ

黄 
本学科での学びについて感じたことをお聞かせください。
澤出
学生時代から卒業後は大好きな北海道に貢献できる仕事がしたいと思っていました。公務員の仕事はたくさんの方々のお役に立てますし、なかでも北海道開発局は業務内容が多岐にわたるので、いろいろな経験ができるのではと思い、志望しました。
黄 
仕事を通じて地域貢献の一役を担えるというのは素敵ですね。現在の担当業務や働き方についてお聞かせください。
澤出
旭川開発建設部の経理課で出納業務に携わっています。請求書と必要書類を確認し、工事やその関連業務の支払いを行います。常に作業の正確さが求められ、大きな責任を伴います。事業によっては、億単位の支払いもあるんですよ。出納スタッフになる前は物品管理をメインにこなしつつ、OJT (On the Job T raining : 職場内訓練)で経理課の仕事をひと通り経験しました。在宅勤務は週1回。私は土曜から月曜まで実家がある札幌で過ごし、月曜は実家で仕事をします。終業後、月曜のうちに旭川へ戻ります。単身赴任している職員も多いので、この制度はとても働きやすいと思います。
仕事と生活の調和がとれ、業務へのやりがいも高まります。また、フレックスタイム制も導入されており、4週間で155時間の勤務と、コアタイムである10~12時の勤務という2つの条件を満たせば、出退勤時刻を自由に設定できます。介護・育児中もそれぞれの生活パターンに合わせて柔軟な働き方ができると思います。

組織全体を把握することで個の役割を意識、リアルに反映された経営学の理論

黄 
OJTでひと通りの仕事を体験することにより、職場の全体像が見えてきますね。
澤出
現在は出納スタッフとして請求書を処理していますが、物品スタッフ担当時の経験があるからこそ一枚一枚に発注等のプロセスを感じ取り、組織の中での自分の仕事の意義を見出すことができます。
黄 
経営学の「モチベーション論」につながる話ですね。組織に対する貢献の意識が形成されることでやる気が生まれるという理論に通じるところがあります。

論理的に考える力を養った学生時代
身に付いた読解力は難しい法令理解の助けにも

黄 
大学での学びは現在のお仕事に生かされていますか?
澤出
黃先生の専門演習での「ハーバード・ビジネス・レビュー」の輪読、ビジネスモデルコンテストの出場など、専門的な論文の読解や自分のアイデアをまとめた上でのプレゼンテーションは、国家公務員試験での論文作成に大変役立ちました。また、国家公務員は法令に基づいて仕事をしているため、財政法等を理解しなければなりません。かなり難しいのですが、専門演習で身に付いた読解力が助けになっていると感じます。
黄 
それはよかったですね。北海道の発展を担う一員として、これからもお仕事頑張ってください。
旭川地方合同庁舎
澤出さんが勤務する開発建設部がある旭川地方合同庁舎。建築家・黒川紀章氏が設計。
石狩川と旭橋
北海道開発局旭川開発建設部が維持管理を行う石狩川と旭橋