新聞で差を付けよう ─ 全国で注目されている北星経済学科の新聞活用プログラム

質の良い確かな情報で広く&深く国内外の社会を見渡していく上で、新聞に親しむのは最も効果的な習慣です。経済学を学ぶ上で社会への関心を深めておくことは必須ですし、学科全員が新聞閲読経験を持つことで、学科学生の全体が集団としてレベルアップし、ゼミをはじめとする授業での議論の質が向上するのみならず、日々の会話の話題も変わってきます。

全国で注目されている北星経済学科の新聞活用プログラムで、〈新聞で〉差を付けましょう。

朝日新聞の全国版・道内版紙面や熊本日日新聞紙上で、北星経済学科の取り組みが紹介されています。

新聞活用Ⅰ・新聞活用Ⅱ

新聞活用

北星経済学科の「新聞活用Ⅰ」「新聞活用Ⅱ」では、学科の1年生全員のもとに年間を通して日々の新聞を届け、その閲読を前提に授業を行います。基礎学力養成の意欲的な取り組みとして全国的に注目されている授業です。

1週間の各自の切り抜きシートを踏まえたグループディスカッションとそれを踏まえたレポート・発表が授業の核で、紙面解説や時事ワークシート小テスト実施、新聞記者によるゲスト講義などもおこなっています。新聞閲読習慣の形成、語彙・読解力の陶冶、時事問題への理解が進むほか、ディスカッションやスピーチの力も養われます。

志布志事件をスクープした記者のかたに解説していただきました。

坂本 さん

  • 札幌清田高校出身 2023年入学
坂本さんの写真

読書は好きなほうですが、新聞に対してはハードルの高さを感じていました。毎日読むということに、正直、最初は抵抗もありましたが、今は習慣になりました。一通り目を通してから気になる記事を切り抜き、授業でグループディスカッションをしています。

最近注目したのは、道内のバス会社の労働組合が安全対策と労働環境の改善を要求してストライキを決行したという記事です。また、高齢者や障害のある方々が、大家さんが貸し渋っているために住居を借りられないという事象は、新聞を読まなければわからなかったと思います。世の中で起こっていることを知るというだけでなく、それに関して自分の意見を持てるようにもなりました。

NPOの代表者が臓器売買斡旋をしていたという記事について、グループディスカッションをしたとき、僕は根本的に提供される臓器が足りていないことが問題だと感じましたが、他の人の意見を聞いて、制度の不公平さという面に気づくことができました。自分と違う視点で物事をとらえている人がいるので、一人で新聞を読むだけでは得られないものがある面白い授業です。

バス会社のストライキの記事を書かれた記者のかたご自身に解説いただきました。

上級新聞活用

オリジナル論説集を作成しました。
上級
新聞活用

2年次以上の後期に履修できる選択科目です。履修者には、「新聞活用」同様、日々の新聞が届けられます。社説を起点とする派生スクラップの作業を整理したスクラップメモを、互いに共有しながら議論します。また、派生スクラップの成果を踏まえ、社説の形式でのオリジナル論説の執筆にも挑戦します。意欲ある学生たち同士が刺激し合いながら、社会問題への知見を深めていきます。

互いのスクラップメモを共有しながらニュースについて議論を深めます。

三上 さん

  • 千歳高校出身 2021年入学
三上さんの写真

2022年度の後期はガスや電気料金が値上がりした時期だったので、わたしは、エネルギー需給の不安や価格高騰についての記事を追いました。それらの記事と自分で集めた資料をもとにオリジナル論説を書きました。書いた論説を見せ合う意見交流で、みんなからアドバイスをもらったり、先生や朝日新聞社のかたからも助言をしていただいたりして、書き上げることができました。

1年生のときに新聞活用で1年間新聞を読み続け、さらにこの少人数授業を履修したことは、わたしにとって強みになると思っています。書くことは得意ではありませんでしたが、文章を読むのも書くのも慣れた気がします。新聞活用や上級新聞活用で作成したスクラップも大切に活用していきたいです。

メディアと社会

メディアと
社会

2年次以上の前期に履修できる選択科目。朝日新聞社との連携により2007年度から続いている講義です。

道内や全国で活躍する朝日新聞の現役記者を中心に毎週異なる講師を迎え、政治・経済・社会・文化・スポーツといった国内外の諸問題を取材の最前線の視点から語っていただくとともに、新聞・出版・広告といったメディア産業の現状についても学びます。また、HTB(北海道テレビ放送)からもアナウンサーやディレクターに出講いただいています。

小田島 さん

  • 函館西高校出身 2022年入学
小田島さんの写真

ジャニーズ事務所の件が大々的に報道されているタイミングで、そのニュースも絡めつつ、子どもへの性暴力の問題について、この問題を追い続けてこられた記者のかたに解説いただいたのが印象に残っています。性暴力を受けた方々の体験談などをリアルに話していただきました。また、別の回には、知床観光船の事故について、遺族の方の思いやどういった背景で事故が起こったのかということを、現場で取材した記者の方から聞きました。

新聞社が、紙媒体を読まなくなった若い人たちに興味をもってもらうために、ウェブ媒体やSNSにも着目しながら記事を書いている、という動きがあるということも興味深く思いました。記者の方が書いた原稿を見て誤りや誤解を招く表現などをチェックする「校閲」という作業の模擬体験も、とても勉強になりました。

この授業を受け、実際の記事だけでなく、その背景についても考えるようになり、新聞の見方が変わりました。また、家族との話題が増え、バイト先などで社会人の方と共通の関心で話せるようにもなっています。

子どもへの性暴力の問題を追い続けている記者のかたのお話