北星学園は、1887年にアメリカ人宣教師であるサラ・C・スミス先生が札幌に女学校を開設し、北海道で初めて女子教育を行ったスミス塾に由来します。1951年に北星学園女子短期大学を設置し、さらに、1962年に男女共学の北星学園大学を開設し（文学部英文学科、社会福祉学科、入学定員各100名）、1965年には経済学部（経済学科、入学定員150名）を増設しました。その後、1996年には社会福祉学部を、2002年には女子短期大学を短期大学部として今日に続いております。現在では、文学部2学科、経済学部3学科、社会福祉学部3学科、短期大学部2学科を擁しております。
ちなみに、本学の図書館充実度は全国30位(791大学のうち)、外国人教員数は全国27位(11．2％)にも表れていますが、知の基盤の充実ぶり、開設時から旨としてきた国際性の一端が特徴となっております。勿論、教職員一同さらに高みを目指す覚悟でおります。
大学は、2022年に開設60周年を迎えました。現在では、入学定員1,000名を超え、2022年3月までに国内外各地で活躍している5万4千名以上の卒業生を輩出しております。卒業生の活躍は大きな誇りです。同時に、卒業生を受け入れていただいている職場、そして、ご家族の皆様の支援に感謝いたしております。
学舎は、学生が安心して学んでこそ、その意味が表れ、学生が卒業し、活躍することによって、社会に認められるものです。教職員は矜持を持って学生の成長を願い、本学を維持・発展に貢献し続けます。本学がこの先も日本、世界で価値あり続けるように、皆様の益々のご支援をいただけるよう願っております。
木が良ければその実も良いとし、
木が悪ければその実も悪いとしなさい。
木の良し悪しはその実によって分かる。
（新約聖書　マタイによる福音書 12章33節　聖書協会共同訳 2018年）

開学60周年を心からお祝い申し上げます。同窓会にとりましても大きな喜びであります。これまで大学の発展にご尽力された教職員、関係の皆様に敬意と感謝を表します。
もう60年、まだ60年というのが私の感想です。10年前に『写真集　北星学園大学50年』（2012年10月発行、50年史編集委員会）を頂き、懐かしい光景、思い出が蘇った記憶があります。特に、写真集の中に載っている昭和46年12月6日付け「北星学園大学新聞」は私が編集、執筆したものでした。また、写真集の同じページに載っている開学10周年を記念する森有正講演会「日本人の心」（森有正『土の器に』(1976年6月、日本基督教団出版局)に収録）は、山崎保興先生から「社会思想史」の課題とされたもので、山崎先生は私のレポートを受講生全員に配布してくださった思い出があります。つい昨日の出来事のように感じますが、もう60年周年なのかと、感慨深いものがあります。
　本学がやがて百周年を迎える時、同窓会の中心になっているのは今の在学生の皆さんです。まだ、60年です。同窓会組織を強化し、活性化を図り、しっかりと母校を応援し続けていく所存です。開学60周年おめでとうございます。