Hokusei Original Wine Project

60周年記念
オリジナルワインプロジェクト

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Bruce Gutlove

岩見沢市栗沢町にある「10R(トアール)ワイナリー」。
北海道のワインの歴史を切り開いたブルース・ガットラヴ氏の名は、ワイン愛好家なら知らない人はいないほど。

ぶどうへの造詣が深く、巧みな醸造技術から編み出される研ぎ澄まされた味わいに多くの人々が魅了され、彼のワインは市場では入手困難と言われています。

彼の醸造したワインは国賓を招いての晩餐会などにも用いられているほどです。

日本を代表する醸造家、ブルース・ガットラヴ氏による、
開学60周年にふさわしい、プレミアムなワインをご提供いたします。

ぶどう本来の力を引き出す、
野生酵母による発酵。

ぶどう本来の力を引き出す、野生酵母による発酵。

野生酵母とは、ブドウに付着している天然の自生酵母のこと。

一般的なワインは市販の培養酵母菌を使って発酵させますが、10R ワイナリーは、あえて手間のかかるこの伝統的な自然由来の手法を用い、ぶどう自体が持つ発酵力を活かすことで、唯一無二の味わいを生み出しています。

醸造は、
ゆっくりと、じっくりと。

醸造は、ゆっくりと、じっくりと。

発酵前の除梗(じょこう〜ぶどうの茎、粒を取る作業)も手で行い、発酵のための容器に詰めます。

10R ワイナリーの醸造所内には樽、ステンレスタンク、コンクリートタンク、クヴェヴリが並び、静かにその時を待ちます。

これらの容器は、温度変化がゆっくり推移するため、ぶどうのアロマや果実感を存分に引き出すのです。

ぶどうは、
余市町のシャルドネを主体に。

ぶどうは、余市町のシャルドネを主体に。

原材料となるぶどうは、シャルドネを主体に醸造しますが、醸造の過程で他の品種を加え、北星学園大学のイメージに近づけることがあります。

今回の60周年ワインは、伝統的な製法でつくったスパークリングワインです。長い時間と丁寧な手仕事が生み出す、のびやかな酸と上品なコク、涼やかな色と奥深い味わいが特徴です。

開学60周年を記念した、
特別なワインをみなさまに。

きらめく北星の「星」をイメージして醸造いたします。
開学60周年を記念した、特別なワインをみなさまに。
きらめく北星の「星」をイメージして醸造いたします。

北星学園大学が開学60周年を迎え、その記念として、この北海道のワインの開拓者である醸造家ブルース氏のワインをご提供できることは本学にとっても大変光栄なことです。

ワインはキリスト教とも関連が深く、水をワインに変える奇跡や、ぶどうの木の例え話など、聖書では各所にワインやぶどうが登場することで知られています。

キリスト教の信仰と伝統に立って、女子教育のフロンティアとして歴史をスタートさせた北星女学校、そして、その教育の信念を今に引き継ぐ北星学園大学にとって最高のお祝いの品となりました。

北星学園大学のこれからの新しい未来を照らす、記念すべきワインが誕生いたします。

本学学長とブルース氏による対談企画

本学学長とブルース氏

オリジナルワインプロジェクトが始動!

2022年、北星学園大学は開学60周年を迎えました。その記念事業の一環として、キリスト教との関わりも深いワインの製作プロジェクトが進んでいます。醸造を手がけるのは、岩見沢市で「10R(トアール)ワイナリー」を営む傍ら、次世代の醸造家育成にも尽力するブルース・ガットラヴ氏。さわやかな初夏の日、本学学長と2名の学生がブルース氏のもとを訪れ、お話を伺いました。

写真左:北星学園大学 学長 大坊 郁夫
写真右:10R ワイナリー代表 有限会社ココ・ファーム・ワイナリー取締役 ブルース・ガットラヴ 氏

北星とブルース氏、
時空を越えてつながる絆

本学学長とブルース氏

大坊:ブルースさんはニューヨークで生まれ、カリフォルニアでワインづくりを学ばれたそうですね。本学の根幹であるキリスト教においてワインは大切なものですし、本学を創立したサラ・C・スミス先生もニューヨーク出身で、晩年をカリフォルニアで過ごされました。さまざまなご縁があるブルースさんにワイン醸造をお引き受けいただき、うれしく思います。

ブルース:私は2009 年に北海道に移住する前、栃木県のワイナリーで技術指導を行っていたのですが、このワイナリーは知的障害を持つ人々が働きながら自立を目指す福祉の場でもあります。そこで社会福祉学教育の伝統がある北星学園大学のことはよく聞いていました。実は当ワイナリーのスタッフにも卒業生がいるんですよ。おまけに私は昨年還暦を迎え、60周年という数字にも共通点があります。これほど多くの縁がある北星学園大学からワイン醸造のお話をいただき、とても面白い提案だと思いました。

ブルース氏

大坊:ブルースさんは自社ワインだけでなく、ブドウ栽培農家からの受託醸造を通して次世代の醸造家育成にも取り組んでいるそうですね。未来の担い手を育てるという点でも、大学教育に共通する姿勢を感じます。

ブルース:私はワイン醸造を志す人々に醸造技術を伝え、彼らが自分なりのワイン哲学を確立するためのサポートをしています。ここはさまざまな生産者が集まり、それぞれのワインを造る場所。だから特定の人に依らない「とある(10R)」ワイナリーなんです。ネーミングのアイデアを考えたのは妻ですが。

大坊:とても良いネーミングですね。ここから巣立った人々がワインを作り、そのワインを楽しむ人々の輪が広がり、やがてワインツーリズムが生まれる。ワインには人を動かし、人をつなぐ力があるのだと実感します。そのつながりに本学が加わることにワクワクしています。

北星のイメージでつくる
スパークリングワイン

本学学長

大坊:同じ土地、同じ品種のブドウでも、ワインの仕上がりは全く異なるものですが、ブルースさんがワイン造りで大切にしていることは何ですか?

ブルース:作りたいワインのイメージを描くと、イメージに合った技術が決まってきます。機械化された近代的な醸造法もありますが、私が好きなのは伝統的なスタイル。おいしいブドウができれば人間はさほど手を加える必要はありません。なぜなら、ブドウはワインになりたいのですから。

大坊:まさに大学教育に通じる考え方ですね。教員は手取り足取り教えるのではなく、学生が自分の資質に自ら気づくための触媒となることで、学生はなりたい自分を目指すのだろうと思います。記念ワインはこの秋収穫するブドウを使い、2024年に完成予定とのこと。昨今の気候変動も気になりますが、どんなワインになるのか楽しみです。

本学学長とブルース氏

ブルース:今回はシャルドネという品種で白のスパークリングワインを造ります。シャンパンの完成に生涯を捧げた盲目の修道士、ドン・ペリニヨンは発泡したワインを初めて飲んだ時「まるで星を飲んでいるようだ!」と言ったと伝えられています。このイメージはまさに北星学園大学そのものではないでしょうか。ブドウは気温が高いと熟度が進む一方、酸が抜けてしまいがち。スパークリングワインは涼しい方がさわやかな風味になるので、北海道の気候は合っていると思います。北海道が一大ワイン産地へ成長した背景には温暖化が関わっていることが指摘されていますが、もともと寒冷地ですし、今年は夏本番を迎えるまで気温が低い時期が続きましたから、スパークリングワインを仕込む上では期待できそうです。頑張っておいしいワインを造りますので、収穫まで天候に恵まれるよう皆さん祈ってください。

大坊:学内でも学生が中心となってラベルデザインを制作する予定になっています。今回のプロジェクトを通して、ブドウを栽培する方とワインを造るブルースさん、本学の学生や教職員、本学を支えてくださる人々との強い絆が結ばれることを願っています。本日は誠にありがとうございました。

本学学生と一緒に、
10R ワイナリーを案内していただきました!

ワイナリー見学

10R ワイナリーは日本でも数少ないカスタムクラッシュ(受託醸造)ワイナリー。それぞれの生産者がブルース氏のもとで醸造法を学び、樽やステンレスタンク、コンクリートタンクなど、自分が求める醸造スタイルを追求します。

ワイナリー見学

「栗沢の夏は涼しく、冬は雪が毛布のようにブドウの苗を包み込んでくれる。水はけの良い丘陵地もブドウ栽培に最適です」とブルース氏。
畑を荒らしにやってくる野ウサギとの攻防も、恵み豊かな自然の証かもしれません。

ワイナリー見学

ブドウの栽培方法や収穫時期、酵母の種類や発酵方法、タンクの素材、樽の産地や焼き加減に至るまで、一つひとつの要素が一本のワインに集約されていきます。 成人して間もない二人も奥深いワインの世界にふれ、飲んでみたい気持ちが湧いたようです。

ブルース・ガットラヴ 氏

ブルース・ガットラヴ氏

PROFILE

1961年ニューヨーク生まれ。ニューヨーク州立大学在学中にワインへの関心を深め、カリフォルニア大学デイヴィス校で醸造学を学ぶ。1989年に来日して栃木県のココ・ファーム・ワイナリーでワイン造りの指導に携わった後、2012 年に岩見沢市に「10R ワイナリー」を設立。自社醸造と受託醸造を並行しながら、北海道のワイン文化隆盛に尽力している。

ブルース・ガットラヴ氏(10R ワイナリー)の詳しい情報は以下をご参照ください。

学生広報委員
経済学部 経済学科 3年 澁谷 太一 さん
標茶高等学校 出身

学生広報委員
経済学部 経済学科 3年 澁谷 太一 さん

ブドウの品種や樽などによって全く異なるワインができると知り、ワイン醸造の奥深さに感銘を受けました。環境経済ゼミで海洋ゴミ問題を研究しているため、気候変動がブドウ栽培に及ぼす影響も知ることができ、興味が湧きました。

学生広報委員
経済学部 経営情報学科 4年 山中 一恵 さん
札幌第一高等学校 出身

学生広報委員
経済学部 経営情報学科 4年  山中 一恵 さん

若手醸造家を育成するブルースさんの存在は、今後の北海道のワイン事業を発展させる原動力になると感じました。ワイン造りに携わるゼミに所属していましたが、コロナ禍で現地へ行けなかったため、今回の見学は良い経験になりました。

ワインレポート

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