北星学園大学・北星学園大学短期大学部

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インドネシア

Indonesia

どんな違いや戸惑いも楽しめる自分になれた

マラナタクリスチャン大学

文学部 英文学科 3年 女性

インドネシア(2019.4〜2020.3)

派遣留学


Ⅰ.学習面

1.授業の様子、内容はどうでしたか。

教師陣や生徒は皆、インドネシア語が母語ですが、多くの英文科の授業は基本的に英語で行われ、課題や教科書も同様です。どの授業も、北星と比べるとプレゼンやディスカッション、グループワーク等が多いです。よって授業中、日本ではこれはどうなの?どう思う?と聞かれることもしばしばでした。また英文科の講義は言語学系、文学系、教育系など専門的なものも多く用意されており、上の学年の専門科目となるとかなり高いレベルにあるなと感じました。。


2.語学のハンディはありましたか。

英語でいうと、周りもみんな第二言語として英語を学び使うので、私だけハンディがあると感じたことはありませんでした。むしろ生徒達は、授業中何か分からなければ分からないと言い助けを求め、みんな母語じゃないし間違えるよね~という雰囲気をとても感じたので、スピーキングに自信のなかった私でも間違ってもいいや!と吹っ切れてコミュニケーションできました。一方、インドネシア語は、数字の言い方と基本的な単語や挨拶しかわからない状態で行ったので、最初はコンビニやお店どこで何を聞かれてもイエスと笑顔で乗り切り、お会計は唯一覚えたはずの数字なのに全くもって聞き取れず、会話はおろか日常生活からお友達や周りの助けがあってこその全てでした。でも絶対にそのインドネシア語を習得して帰る気満々だったので毎日のように現地の友だちたちへ事あるごとに質問をし、何かインドネシア語を教えてと迫り、そんなやり取りも大切なコミュニケーションの一つになってたなと今、思います。そういう意味では、覚えた単語やちょっとしたフレーズを言うだけで「Woahh知ってるの!すごい!!」と皆が褒めちぎってくれるような温かいインドネシア人たちのおかげで、わからないことが辛いとかハンディだとは感じませんでした。


3.授業についていくため、特に工夫したことはありますか。

工夫というよりは、不安なことわからないことがあれば先生や周りの学生に聞き、自分の中のシャイな気持ちをなるべく捨ててあとは全力で頑張りました。


4.教授陣は指導面で援助してくれましたか。

マラナタの英文科への留学生は北星から2人(私を含め)以外にはおらず、教授たちにも認識されていたので、学内でよく声をかけてくれましたし、お堅いよりかはオープンな雰囲気の先生が多かったので質問等もしやすかったです。


5.学習面で一番苦労した点は何ですか。

言語学系の授業はとにかくペーパーや分析課題の量が多く、特に後期は、毎回課題終わらせるためにカフェに連日こもっていました。留学以前は英語でアカデミックなペーパーを書くことがなかった私にはなかなかこたえました。ただ、毎回内容はすごく面白かったのが救いで、なにより色々と鍛えられたので今となっては頑張ってよかったと思います。


6.その他、学習面で特に記しておきたいこと、準備しておいて良かったこと、準備しておけば良かったことは何ですか。

やはり英語力、自分の考えを英語で伝える力をしっかり養っておくべきだったと思う。特に授業のディスカッションやプレゼンの時は、自分の英語力不足で、意見を伝えきれずに苦労することがしばしばでした。


Ⅱ.生活面

1.滞在方法

 ゲストハウス


2.滞在先について感想・意見など

 大学内の11階にあり、エレベーターのみで授業に行けるので非常に便利です。ロビーや部屋も十分すぎる広さと設備で、眺めも良く、交代でロビーに24時間いるお兄さんたちがとてもキュートです。


3.ルームメイトとはうまくいっていましたか。

 北星からのもう一名の派遣生(同じ英文科同学年)とリビングをシェアし寝室は別々、という形で1年間を過ごしました。留学以前はお互いを知らなかったのですが、部屋に食べ物を放置すれば一瞬で湧く極小アリと闘ったり、山になった洗濯物を日々励まし合い重い腰を上げ洗濯を遂行したり、異国の地でのサバイバルを共にするうちに、心強い戦友と化していました。


4.食生活はどうでしたか。

 基本的に食べ物は辛いです。これは全然辛くないよ!って出された物も辛いです。ただ徐々に慣れてくると、あの刺激を欲する自分がいました。またインドネシア料理だけでなく、中国料理に影響された味付けやメニュー、日本料理も多いです。大学の周りは安くておいしいローカルなお店・屋台で溢れていて大学内フードコートにも色々なお店があるので、自炊は両手で数えきれるくらいしかせず(自炊する方が高い)、ほぼ毎食外食でした。ただ唯一、そういったローカルな屋台では生野菜やサラダを食べるという文化がほぼないので、日本人としては堪える時がありました。


5.課外活動、特別行事、催し物などクラス外での活動に参加する機会はありましたか。

 マラナタの国際教育課が主催するイベントが多くあったので、毎度参加していました。バンドン市内のショートトリップや国内外への研修兼旅行プログラム、季節ごとのイベントなどがありました。韓国にある協定校から研修で来た学生達と一緒に、2週間に渡って町の小学校で校舎の壁をペイントし子どもたちと交流するプログラムもありました。また、マラナタには日本語学科もあるので、日本語を学ぶ学生たちと日本語でおしゃべりする会を定期的に開いたり、日本語を勉強中の高校生がマラナタを訪れ学生と交流するイベントで、日本語クイズ大会での審査員的な役割や折り紙の文化についてプレゼンしたもりしました。


6.休暇について

(1) 週末はどのようにして過ごしましたか
 友達が色々なコミュニティのイベントに連れ出してくれて、そこで他国からの留学生や現地の人と新たに知り合えたりしました。他にはバンドン市内探検、映画(めちゃくちゃ安い)、カラオケ、モールでぶらぶら、カフェでゆっくり、または課題といった感じです。また特に予定のない日も、ご飯のお誘いが来て一緒に食べて話して、と過ごすことが多かったです。
(2) 長期休暇はどこでどのようにして過ごしましたか。
 大学の夏休みが3ヶ月あり、5月中旬で前期試験が終了したので、5月下旬からマレーシア、タイ、ベトナムを計10日間程で旅行しました。インドネシアから東南アジア諸国への旅行は、日本から行くよりも安く済み、なおかつ国と国の移動(飛行機)代も安いのでとてもおすすめです。6月いっぱいはそのまま日本へ一時帰国しました。7月初めにまたバンドンへ戻り、市内の語学教室でインドネシア語レッスンを、1ヶ月間受講しました。8月中旬は友達とバリ島へ旅行し、下旬はバンドンの隣町出身の友達の実家帰省に一緒について行き、ついでに首都ジャカルタを観光してきました。そして後期は、お正月休みを挟んでの後期試験だったので、友だちとマレーシアのクアラルンプールで年を越し、その後ペナンでゆっくりと観光してバンドンへ戻りました(計7泊8日)。後期試験終了後は、こちらも日本から行くよりも安いオーストラリアへ行き、友だちと合流し4泊6日の旅行でした。


7.印象に残った生活経験、留学先の国の人々の生活などはありましたか。

 印象に残ることだらけですが少し挙げるとすれば、毎朝4時過ぎに街中から一斉にアザン(イスラム教のお祈りの合図)が鳴り響き、目覚め(最初だけだった)、お友達とすれ違うと百発百中で、「ご飯食べた?」「どこ行くの?「何してるの?」のどれか一つを聞かれ、(これは彼らの面白い習慣で最初不思議でたまらなかったですが、人と人の繋がりやコミュニケーションをとても大切にするインドネシア人の性格がよく表れてますね、)そしてハエやヤモリたちが日々共存する屋台でめちゃくちゃにおいしく安いご飯を食べて、周りを見ればどんな大人たちも無邪気に常に楽しそうで、「なるようになるさ~」とゆったりと時間を過ごすインドネシア人がいて、そんな日常全てがとても良い思い出です。
一方で、外を歩けば道端でお金を乞う人々、屋台に座っていればこちらへ来て手を差し出す幼い子どもたちもたくさん目にしました。また、目には見えない家系や人種、宗教による差別や隔たりについても、友だちからはよく聞きました。マラナタは私立大学ということもあり、学生の信仰する宗教も様々でなおかつ富裕層が多かった為、学内は極めて平和でしたが、そういった陰の部分は、その地に住んでこそ知れることでもあると思います。


Ⅲ.大学について

1.大学の雰囲気はどうでしたか。容易に溶け込むことはできましたか。

 キャンパスはいつどこにいても活気で溢れているなと感じました。また学生から教師陣まで日本に興味のある人も多く、留学生の数も多くないのに加え、英文科ではなくても英語は(程度に差はあれど)話せる学生がほとんどだったので、初対面から色々聞いてきてくれたので、容易に溶け込めたように思います。因みに、「どうしてインドネシアを選んだの?!」は皆欠かせない質問だった様。


2.設備など、学習にふさわしい環境でしたか。

 様々な教室や図書館、その他設備も不自由なく、ふさわしいといえます。特にキャンパス内至る所に、ただの廊下にさえコンセントがあり、便利でした。


3.大学の受け入れについてはどう感じましたか。

 インドネシア入国直後のピックアップから始まり一年間を通して、マラナタのインターナショナルオフィスには本当に良く面倒を見てもらいました。日常生活だけでなく、なにかやりたい事や希望があるときはオフィスに行けばすごくオープンに話を聞いてくれて、できる限りのことをしてくれました。オフィスの職員たちだけでなく、ボランティアとしてそこに所属する学生たちもとても仲良くしてくれて、後半は特に用事はなくてもみんなに会いに行き一緒にご飯を食べていました。


Ⅵ.総括

1.留学経験は期待に応じたものでしたか。

 期待を見事に超えていきました。目の前で起きること、見るもの、経験すること一つ一つが「あぁ、インドネシアで生きてるな」と感じさせてくれ、その中の驚きや発見、時には戸惑いも全てが本当に面白かったです。


2.留学をして有益だった点を挙げてください。

 自分は自分が思っていた以上に「普通」とか「常識」に囚われていたと気付けたこと。ジャパンを今までよりずっと客観的に見られるようになったこと。どんな違いや戸惑いも楽しめる自分になれたこと。大抵のことはなんとかなる、なんとかするサバイバル力を確実に得たこと。少しは英語力、インドネシア語力をつけられたこと。なにより愛溢れる人々に出逢えたこと。みんなちがってみんないいんだ、と心の奥の奥の奥底から思えるようになったこと。お腹が強くなったこと。


3.これから先、留学経験をどのように生かしていきたいと思いますか。

 インドネシアへ飛び込みたった1年されど1年、様々な葛藤もありながら乗り越え学び得たその一つ一つが、自分の中で今までになかった類いの自信となっていると感じます。得た経験を具体的に将来どう生かしたいのか、今はまだ述べられないのですが、これから先何かを決断するとき、また乗り越え進んでいくときにきっと、背中を押してくれるものになると思っています。


4.約1年間の留学生活を振り返って、感じたことは何ですか。

 ただ英語が好きで漠然と留学したいな~と思っていた北星入学時の私は、まさか二年後にインドネシアへ飛び、三年後にこの留学報告書なるものを書いていようなんて、全くもって想像していませんでした。なのでこれから先もどうなるか、想像はできませんが、いずれはインドネシアにまた関われたらなと強く思ってます。今はただただ、マラナタでの、バンドンでの日々が恋しいです。どうやら英語圏の留学先と比べるとその人気は及ばないようですが、インドネシアでしか得られない経験が、激安・激うま屋台料理が、いつも素直でニコニコ笑顔のインドネシア人たちが、きっとそこで待っています!マラナタのみんなからも、帰国後北星でマラナタ大学をプロモーションするよう頼まれました、興味を持ってくれる人がいることを願っています。


 

 

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