北星学園大学・北星学園大学短期大学部

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海外活動報告

Abroad Interview

大きく成長できた1年間

東海大学

文学部 英文学科 3年 女性

台湾(2018.9~2019.8)

派遣留学


Ⅰ.学習面

1.授業の様子、内容はどうでしたか。

 中国語の授業は、月曜から金曜まで毎日3時間、東海大学の華語中心というところで受けていました。基本的には1クラス3~7名程度の少人数制で行われ、わたしのクラスは前期4人(日本人4人)、後期5人(日本人4人・韓国人1人)でした。日本人ばかりのクラスで最初は少し不安でしたが、華語中心では中国語でお互い会話するようにしていました。同じレベルから始めた日本人同士ということでいい意味でライバル心のようなものがあり、互いに刺激しあいながら中国語学習を進められたと思います。
 わたしのクラスでは1時間ごとに先生が変わったため、毎日3人の先生から授業を受けていました。どの先生も本当にお母さん、おばあちゃんのようで、授業中も冗談を言い合うこともあるほどとてもアットホームな雰囲気でした。休み時間もずっと先生と雑談していました。毎日遊びに行くような感じで授業に行くのが本当に楽しかったです。


2.語学のハンディはありましたか。

 ハンディは確かにありました。最初は中国語が全くできない状態だったのでご飯を食べに行くにも一苦労でした。漢字のおかげでなんとなく鶏肉、豚肉、牛肉、麺、ご飯くらいのメニューの把握はできたので、できるだけ口頭で注文するとこではなく、メニュー表に書き込んで注文するお店を選んで入っていました。
 授業は、前期は日本語開講のものを選んで取っていたので困ることはありませんでした。
 生活面でもIBPという留学生をサポートしてくれる委員会がありますし、そこでバディもつけてくれます。バディの中には日本語ができる学生も多く、日本人にはそういった学生がバディとしてつくことが多いので安心です。国際オフィスも仮に中国語ができなかったとしても英語で問い合わせればすぐにサポートしてくれます


3.授業についていくため、特に工夫したことはありますか。

 中国語の授業は思った以上に進度が速く、毎日授業があるにもかかわらず、一日単語を何十個も習ったりしたので、復習は必須でした。予習よりも復習を多くやっていたと思います。これを怠ると次の日授業で本文を読むときに、読み方・意味がわからないということになりましたし、一々確認していると貴重な授業時間の浪費にもなるのでその日習ったことはその日のうちに身につけようと頑張っていました。
 学部の授業に関しては、日本語学科の授業を多く取っており、大部分は日本語開講だったので特に困ることはありませんでした。また、中国語開講の授業を2学期目に履修しましたが、ついていけないというほどではありませんでした。ただ提出物、テストなど重要なものに関しては、先生に授業後にゆっくり説明してもらったり、レポートは友達に添削してもらったりしていました。


4.教授陣は指導面で援助してくれましたか。

 中国語の先生方とはLINEで常にやり取りしていたので、わからないことがあれば夜10時くらいまでならLINEで質問するとすぐ返事が返ってきました。宿題もLINEで提出したりしていました。
 学部の授業でも先生方は質問しにいけば快く対応してくれましたし、レポートやプレゼンに関するアドバイスもしてくれました。


5.学習面で一番苦労した点は何ですか。

 会話練習です。授業内の会話練習だけでは全然足りないですし、実際話すときもついつい短い文でブツブツ切りながら喋ってしまいました。これを、いくつかの文を綺麗につなげて自然に喋れるようにする練習をする場がなかなかなくて苦労しました。


6.その他、学習面で特に記しておきたいこと、準備しておいて良かったこと、準備しておけば良かったことは何ですか。

 ある程度リスニングと読みができるようになった頃に中国語を喋っているドラマやバラエティ番組を見るととても勉強になりました。表現や喋り方、イントネーションなどを少し真似してみるだけで、突然先生や友達から褒められ始めました。真似しすぎて話し方がおじさんだと言われたりもしましたが、、、。
 中国語系のドラマやバラエティ番組はYouTubeにかなり豊富に、それも字幕付きであります。準備しておけばよかったなと思うのは無難ですが簡単な会話ができるくらいの中国語力です


Ⅱ.生活面

1.寮の名前

30棟


2.寮生活について感想・意見など

 寮は何も期待せずに行ったほうがいいです。私も期待せずに行きましたし、普通に住めるので(しかも無料で)特に不満はなかったです。部屋は4人一部屋ですが3人しかいないところもありました。やはりトイレやシャワー室が衛生面で気になってしまうのですが、平日は毎日学生が掃除してくれていましたし、慣れたらなんとも思わなくなると思います。
 不満だったのは、エアコンが有料なこと、冷蔵庫がフロアではなく棟に、それも男女共用で1つしかなく、いつも空きスペースがない上に使いたいときにいちいちエレベーターで2階までおりなければいけないところ、部屋の中も基本は土足なこと、最初にお金を学校に払って用意してもらったマットレスが極薄なこと、今思いつくのはこれくらいです。不満な点も多かったですが、自分のスペースをちょっといじったりして、自分なりに快適に過ごしていました。


3.ルームメイトとはうまくいっていましたか。

 ルームメイトは、前期が中国人2人台湾人1人、後期が中国人2人、タイ人1人(最後の二ヶ月のみ)でした。私はルームメイトとはうまく行っていた方だと思います。とくに前期は中国語が全くできないながらも、お互い拙い英語でコミュニケーションを取ったり、中国語がある程度できるようになってからは中国語で話したり、毎日たくさんおしゃべりしていました。お互いの誕生日にはご馳走を食べに行ったり、カラオケにも行ったりして楽しかったです。
 中国人は基本的に全員半年で帰ってしまうのですが、その後もたまに連絡を取り合ったり、後期には私が中国まで会いに行ったりもしました。ここで中国人に対する偏見もなくなったので本当にいい経験でした。友達の中にはルームメイトと少しトラブルがあり一緒に生活するのが気まずくなったり、生活リズムが合わなかったりという理由で寮を出て部屋を借りた人もいました。
 前期のルームメイトはみんな歳が近く話しやすかったのですが、後期は歳が大きく離れており、タイ人に関しては中国語があまり上手ではなかったので、会話をする頻度も前期に比べて少なかったです。ですが、逆にお互い干渉しすぎずいい関係を保っていましたし、その日の出来事を話したり、果物分け合って食べたり、たまに外食したり、そのくらいはしていたので十分楽しんでいました。中国語話者のルームメイトがいると中国語の練習にもなるのでとてもよかったです。


4.食生活はどうでしたか。

 私は台湾独特の味付けも食べられたので何も困りませんでした。香草も言えば抜いてもらえます。私の周りにはいませんでしたが台湾料理でよく使われる八角がどうしてもダメな日本人も多いようです。
 学食や学校近くの繁華街には日本食屋、ラーメン屋、寿司屋、洋食屋なども多いですから食事には困らないと思います。
 繁華街は寮から20分くらいかかるので夜にしか行っていませんでした。
 お昼ご飯は、寮のすぐ近くにある学食で食べていました。お店が5、6軒あるのですが、私は自助餐というビュッフェ形式のお店でほぼ毎日食べていました。好きなものを選んで皿に乗せて重さを測ってお金を払うスタイルです。留学中、野菜の摂取が少なかったのですが、ここには野菜料理もたくさんあるので、健康にもいいです。


5.課外活動、特別行事、催し物などクラス外での活動に参加する機会はありましたか。

 毎学期、週末を利用して1・2回行く華語中心の小旅行に参加していました。日帰りなので大学のある台中からバスで3時間以内のところに行っていました。料金も自分で行くよりかなり安く、何よりバスをチャーターして行くので本当に楽です。工芸体験などもあって楽しかったです。IBP主催の1泊2日の旅行もありましたが料金が高かったのでそちらは参加しませんでした。毎学期1回ずつあるようです。そのほかにも華語中心で台湾の有名な節句の時にはその時期に食べる料理を自分たちで作って食べるイベントも何度かあり、毎回参加していました。
 2学期目には華語中心主催で任意参加だった写真・短文コンテストにも腕試しで参加しました。まず写真とそれに関する短文を提出し、後日先生や他の生徒の前で、口頭でスピーチを行いました。A、B、Cのクラスごとで競うのですが、私はBクラスの1等と人気賞をもらうことができました。


6.休暇について

(1) 週末はどのようにして過ごしましたか
 とにかく台湾は交通費が安く、台北までもバスで往復2千円ほどだったので友達と旅行に行くことも多かったです。この1年間で台湾はかなり行き尽くすことがました。
 その他には、街に出てデパートや本屋、カフェに行ったり、勉強したり、台湾人や韓国人の友達と飲みに行ったりしていました。大学内に(多分)24時間無料で使用可能な屋外バスケットポールコートがあったので、夕方涼しくなってからよく友達とバスケをしに行っていました。現地の学生もたくさんいるので友達作りもできます。

(2) 長期休暇はどこでどのようにして過ごしましたか。
 長期休暇は、台湾旅行はもちろん、航空券代が日本から行くよりも安い地域に旅行しました。冬休みは約1ヶ月あり、まずは華語中心に教育実習で来ていた先生たちに会いにマカオにクラスメートと3人で行ってきました。2泊3日と短い旅行でしたが知り合いが居たので充実した旅行でした。
 2月には台湾人の友達の実家がある台南というところに行ってきました。老家という昔ながらの家が多く、全体的に台湾感をかなり感じられるところです。南にあるのでマンゴーやパイナップルといったフルーツが安価でかなり美味しいですし、地元グルメも台湾で一番と言われるほどです。
 冬休みに注意すべきなのは春節、いわゆる旧正月の期間です。台湾では2月の旧正月を祝うのですが、この時期は、学校近くの繁華街でもたくさんの店が閉まりますし、校内の食堂やコンビニも閉まってしまうので本当に不便でした。
その後は、韓国のチェジュ島というところにも3泊4日で一人で行ってきました。初めての海外一人旅行でしたがかなり充実した旅になりました。
 夏休みは金門・アモイを6泊7日で旅行しました。金門は中国(アモイ)のすぐ下にある台湾領の島で、有名な高粱酒の生産地でもあります。一人旅だったので現地バスツアーを利用し、台湾や中国、香港のおじさん、おばさんたちと観光しました。中国語の勉強にもなりました。
その後、9泊10日で韓国旅行に行ってきました。韓国留学中の友達と再会し、釜山→ヨス→モクポ→ソウルの順で旅行しました。途中、札幌で知り合った韓国人の友達にもあったり、日本からきた友達と合流したり、とても楽しい旅行でした。
 長期休暇オススメの過ごし方はやはり旅行です。中国への飛行機も安いですし、ビザなしで渡航できるという日本人の特権も利用しつつ、中国語の腕試しに訪れてもいいと思います。台湾と中国では中国語の発音や使う表現などが少しずつ違うので。


Ⅲ.大学について

1.大学の雰囲気はどうでしたか。容易に溶け込むことはできましたか。

 雰囲気は良かったです。先生、学生は温厚な人が多く、日本語学科もあるためか日本への理解も深いようでした。溶け込むのは容易とは言えませんが、自分から積極的に行けばみんな受け入れてくれるので大丈夫です。キャンパス内に自然も多く落ち着けました。


2.設備など、学習にふさわしい環境でしたか。

 寮は12時(テスト期間中を除く)になると消灯しますが、デスクライトが備わっているので夜間の学習も問題ないです。ルームメイトは、学習中はお互い干渉しないことが多いですが、気になるようなら寮の4階に広めの自習室があるのでそこで静かに勉強できます。このスペースは私語厳禁です。
 図書館は非常に綺麗で、資料なども豊富です。Wi-Fiもあり、自習スペースも豊富で私もよく利用していました。特に地下の自習スペースはテスト期間になると24時間解放されていたため、夜中までここに籠ってひたすらレポートを書いていました。


3.大学の受け入れについてはどう感じましたか。

 国際オフィス、IBP、華語中心など、相談できる窓口が多く、サポートは十分だったと思います。


Ⅵ.総括

1.留学経験は期待に応じたものでしたか。

 期待以上でした。


2.留学をして有益だった点を挙げてください。

 日本と台湾の関係史について学べたこと。逆に日本について知るきっかけになったこと。それまで全く手に付かなかった中国語学習のきっかけができ、さらに学習が楽しいと思えるようになったこと。日常で使う生きた中国語を学べたこと。学習中だった中国語以外の言語(英語・韓国語)もさらに学べたこと。様々な国の友達ができたこと。自立した生活できたこと。中国への偏見がなくなったこと。海外旅行にたくさん行けたこと。などです。


3.これから先、留学経験をどのように生かしていきたいと思いますか。

 語学自体を生かしたいという気持ちは元々あまりなかったのですが、将来就職したときに、中国語をコミュニケーションのツールとして活用し、人脈を広げることができたらいいなと思います。
 言語に関することだけではなく、留学中に色々な人の話をきいて得た知識や、実際に見て感じたことなどを、自分はもちろん、他の人にも共有して、何かの役に立てられればいいと思います。


4.約1年間の留学生活を振り返って、感じたことは何ですか。

 あっという間の1年間でしたが、本当に多くのことを学びましたし、人としても大きく成長できた期間だったと思います。留学して本当に良かったです。

 

 

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