北星学園大学・北星学園大学短期大学部

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台 湾

Taiwan

考え方や価値観も変えてくれるような経験

東海大学

文学部 英文学科 3年 女性

台湾(2022.9~2023.6)

派遣留学


Ⅰ.留学前について

1.留学した理由やきっかけは?

将来台湾に住みたくて、中国語を取得しつつ台湾が自分に合うかどうか確かめたかったからです。


2.留学準備を始めたのはいつですか?

1年次


3.語学の試験は何回受験しましたか?

HSK(中国語検定):1回


4.語学試験対策も含め、留学に向けて何を・どのように勉強しましたか?

北星では韓国語を選択していたため、派遣留学応募の際中国語の証明として必要な検定の勉強と、
基本独学だったので市販の参考書での学習、YouTubeで大陸の中国語と台湾華語の違いを少し学んでいました。


5.海外渡航経験はありましたか?留学開始前の直近3回分について教えてください。

渡航先(国・地域名) 渡航時の学年 目的・期間
台湾台北 高校2年 修学旅行、4日間
カナダバンクーバー 高校2年 語学研修、約1か月間

Ⅱ.現地での学習について

1.平均的な勉強時間・場所について教えてください。

勉強時間 主な勉強場所
平日(学期中) 2時間程度 図書館
休日(学期中) 1-3時間程度 自室、図書館
平日(試験前) 2時間程度 図書館
休日(試験前) 1-3時間程度 自室、図書館

2.授業の様子はどうでしたか?北星大の授業の様子と特に異なる点があれば教えてください。

中国語の授業は、学生も先生もリラックスしていて発言や質問がしやすい雰囲気でした。
大学の授業は学生がとても自由な印象でした。授業中でも割と大きな声で友達とおしゃべりをしたり、携帯をいじったりしているのに、当てられたりディスカッションの時間になればすぐ話し始めることができて器用だなあと感じました。ノートをとる人は少ない、というよりも私は見たことがなかったです。スマホやタブレットで記録している人が多かったです。


3.授業を受講するにあたって心掛けていたことや工夫していたことはありますか?

中国語のクラスでは、わからないことをそのままにせず、疑問がわけば積極的に質問をしていました。しかし、どこがどうわからないか一度自分の中で整理し、答えを自分なりに推測してから質問することも心がけていました。


4.語学のハンディを感じることはありましたか?どのように克服しましたか?

特にありませんでした。自分の中国語力がゼロだという自覚が強かったので、難しい状況になったときには、赤ちゃんのように周囲になんでもかんでも尋ねてみたり、つたない文章でも何度も確認を取ったりするように意識していました。


5.語学のハンディ以外に学習面で苦労したことはありましたか?どのように克服しましたか?

大学の授業で、台湾の学生と作業における「効率」の考え方が違うことに苦労しました。基本的に台湾の学生は取り掛かるのが遅くグループワークの際にはハラハラしました。「まあ何とかなるでしょ」精神なのか、彼らなりの効率の良さがあるのか分かりませんが、段取りを組んで順を追って進めていく、という前提が当たり前にある日本のグループワークに慣れていた私にとっては理解をすることにも慣れるのにも時間がかかりましたし、焦ったりイライラしてしまうこともあり、私だけではなく、周りの日本人留学生も同じように苦労している子が多くいました。


6.担当教員は親切に指導してくれましたか?

華語中心の先生も、大学の授業の先生もとても親切に接してくださいました。特に華語中心の先生方には、私が体調を崩してしまいがちになってしまい迷惑をかけてしまうことが多かったのですが、理解をしてくださり、心配、配慮をしてくださり本当に感謝です。大学の教授には、最初に、交換留学生で中国語が不十分であることを伝えていたため、進度や理解度をたびたび確認してくださいました。


7.学習面で準備しておいて良かったことはありましたか?

中国語がゼロの状態でいったので、英語ができて本当に良かったと感じました。東海大の子たちは英語が喋れる子が多く、先生方も英語で追加説明してくれたこともあったので、自分の意思を伝えられる手段、選択肢があってよかったです。


Ⅲ.現地での生活について

1.滞在方法

滞在方法
寮の場合は寮の名前 女生宿舎23棟
ルーム/シェアメイト
有の場合は構成について 1人部屋に自分を含めて2人。その人は現地の学生(本来であれば4人部屋ですが、なぜか2人しかいませんでした)。

2.滞在先の設備はどうでしたか?

以前は1年生の義務清掃の伝統があったらしいのですが、私たちが来る直前に廃止になり、外部の清掃プラス学生ボランティアに切り替わったそうで、それをきっかけに清潔度が落ちたそうです。あまり清潔とは言えませんでしたが、ここに住むことができればどこにでも住むことができると思います。


3.ルームメイトやシェアメイトとの関係性はどうでしたか?

唯一のルームメイトは、内向的なうえに英語が苦手で、私も中国語が全くできなかったこともあり、ほとんど交流はありませんでした。しかし、寮やシステム、イベントのことなどシェアしてくれたり、分からないことがあれば親切に教えてくれたりしました。


4.現地の治安はどうでしたか?外出などの際に気を付けていたことはありますか?

大学の周りの治安は悪くなかったです。お店も遅くまでやっているところがあり、暗くなってからでも出歩いている学生もいました。しかし、台中火車駅の近くはあまり治安が良くないらしく、日中でも通りたくないような雰囲気のエリアがありました。ですが、基本的には安全に過ごせます。


5.現地の交通の便はどうでしたか?

バス停が大学近くにあって、本数も多く便利でした。運転はジェットコースター並みに荒いので、乗り物酔いのひどい私は、最初は5分もしないで酔っていましたが、徐々に慣れました。
台中市内に地下鉄も通っていますが、位置が大学から遠いこと、通っている場所が繁華街ではないことからあまり利用することはありませんでした。
高鐵と呼ばれる新幹線と、台鐵と呼ばれる電車があり、どちらの乗り方もシンプルで利用しやすかったです。どちらも遠出するときに利用しましたが、高速バスターミナルが比較的近く最安値であったため高速バスを頻繁に利用していました。交通機関のチケットはすべてコンビニで購入することができます。


6.食事はどのようにとっていましたか?食事の際に気を付けていたことはありますか?

女子寮の中にセブンイレブンがあったのでよく利用していました。女子寮の近くに食堂がありますが、友達が何人かその食堂で食あたりを経験したので、頻繁には利用していませんでした。男子寮の近くにある食堂が個人的にお気に入りで、バイキング形式で野菜も多く摂取できるため通っていました。台湾で生活していると野菜をとれる機会が本当に少ないので、ビタミン剤を飲んだり、サラダや野菜炒めなどがあれば意識的に食べるように心がけていました。


7.部活・特別行事・催し物などの課外活動に参加する機会はありましたか?

行事は多くあり、ハロウィンやクリスマスなど、留学生だけではなく、外国籍の学生(正規留学)に向けたイベントも多くありました。日本人も正規留学している学生が多くいて、大学の国際課に日本人会が存在し、日本人会が主催する日本人の交流イベントもありました。
華語中心(Chinese Language Center)も定期的に文化体験授業や、バスに乗って遠出するフィールドトリップもたくさんありました。
部活関係は、正規留学の日本人の友達の紹介で現代ダンスサークルに所属していました。練習は週に2~3回行っており、毎学期末にステージがあるため、それに向けた準備やリハーサル、練習などで土日も多く活動していました。語学学校には外国人しかいないため、そのサークル活動を通じて台湾人の友達ができたり、リスニング力や最低限自分の主張を伝えられるスピーキング力がついたりしてサークルに参加できたことが本当に良かったし、一番の思い出になりました。


8.体調不良や病気になったことはありましたか?どのように対処しましたか?

海外の生活だからか毎日疲れやすかったです。もともと自律神経が弱い自覚があったので意識的に無理せず休むようにしていました。それでも一度授業の合間に倒れてしまい救急病院と後日専門科に通いました。バディの子が付いてきてくれましたが、やはり海外の病院は怖いので病院にはかからないように過ごすのがベストです。
東海大学の自然が豊かだからか、蚊がとてつもなく強いです。私はアレルギー反応が起こってしまい水膨れになったり炎症を起こし大きく腫れたりしてしまいました。その際も皮膚科に行き飲み薬と塗り薬を処方してもらいました。台湾の虫よけは臭いしあまり効かないので日本から持っていくことをお勧めします。


9.日本から持参した医薬品はありましたか?何を、どのくらい持参したか教えてください。

あって良かったもの:生理痛頭痛薬 2箱(留学中にも親に何度か送ってもらいました)、
胃腸薬 1箱、コロナ対応の風邪薬 1箱
無くても良かったもの:便秘薬 1箱、下痢止め 1箱


10.海外旅行(留学)傷害保険を利用して保険金を請求したことはありましたか?差し支えない範囲でその内容を教えてください。

留学中は利用しませんでしたが、何度か病院にかかったので帰国後治療費の申請するためにできるときには念のため英文付きの診断書、領収書を、お金を少し払ってでも毎回出してもらうようにしていました。


11.JCSOS(海外留学生安全対策協議会)のJ-TAS(JCSOS Total Assistance Service)を利用したことはありましたか?差し支えない範囲でその内容を教えてください。

特にありません。


12.医薬品以外に現地へ持参したもので「持参して良かった」と思うものはありますか?

  • カイロ:台湾は温かい国ですが冬は寒くなるので持っていてよかったです。冬服を送ってもらうタイミングで一緒に送ってもらいました。
  • ヒートテック:カイロと一緒で思ったより冷えるし、現地でも買えるけれど高いので持って行って正解でした。
  • アイマスク:寮生活で寝たいときに電気を消せない、または光が廊下や外から漏れてくることがあったので愛用していました。
  • ばんそうこう:台湾のばんそうこうは日本に比べて大きさも物も種類が少ないので多種多様なものがあったらよりいいと思います。

13.週末はどのように過ごしていましたか?

旅行やサークル活動に時間を費やすことが多かったです。北にも南にも2.3時間あればいけるので日帰り旅行もしていました。北も南もどこもまた雰囲気が違って面白かったです。個人的には毎週末必ずどこかで開催されているマーケットをめぐるのが面白かったです!


14.長期休暇はどのように過ごしましたか?

旅行をしました。仲良くなった韓国人の交換留学生の帰国に合わせて韓国旅行に行ったり、もともと高校時代から知り合いだった台湾人の友達の故郷を訪れてホームステイさせてもらいました。


15.長期休暇中に旅行した場合は、渡航内容を教えてください。

渡航先(国・地域名) 渡航時期 目的・期間 費用(概算)
韓国、済州・釜山・ソウル 1月末 観光、10日間 約10万円
台湾、屏東・小琉球 2月初め 観光、2泊3日 約1万円

16.旅行にあたっての注意点などがあれば記入してください。

予約時のQRコードや番号など、必要なものは電波がなくても出せるようにしっかり保存しておくこと、どれだけ言語がつたなくてもいいから意見や疑問があるときは絶対に主張することです。


Ⅳ.派遣先の学校について

1.学校/学生・教職員の雰囲気はどうでしたか?

東南アジアを中心に留学生がとても多い大学で、教授や職員の方は外国人に理解のある方ばかりで歓迎してくれましたし、何か交渉したり、質問したりすると親切に対応してくださいました。しかし、何か伝えたいこと、してほしいことがあるなら、こちらからアクションを起こすべきだとも感じました。何もしてなくても言わなくても優遇してくれることはないので、何かしてほしいことがある場合、伝えれば考慮してくれるので積極的にこちらからコミュニケーションをとることを意識していました。


2.学校の施設・設備はどうでしたか?

学校内は自然が豊かで、とても広く大学内を把握するまで少し時間がかかりました。歴史のある学校なので建物によっては時代を感じる場所もありますが、リノベーションされているところや新設された場所もあって歴史的部分と現代的部分が混在しているのがとても好きでした。
基本的にトイレにトイレットペーパーはありません。
第1校舎と第2校舎があり、語学学校と寮は第1校舎にあるので基本的には第1校舎で生活が済みますが、大学の授業によっては第2校舎でのものもあり、その際は校内バスを利用していました。


3.バディはいましたか?

いませんでした。


4.受入体制についてはどう感じましたか?改善してもらいたい点などがあれば記入してください。

東海の国際課の方々はとても親切に対応してくださいました。基本的にやり取りはLINEでしたが対応や連絡も迅速でした。


Ⅴ.留学を終えて

1.留学経験は期待に応じたものでしたか?

期待以上
理由:語学留学を目的としていきましたが、環境と人に恵まれ言語以上に人として様々なことを学ぶことができ、考え方や価値観も変えてくれるような経験になったから。


2.留学前と留学を終えた今とで、特に自分が変わったと思う点はありますか?

視野の広さです。留学前から、様々なことに挑戦してきた自覚があったし、視野も広く持っているように感じていました。将来に対してや、人間関係などの考え方も価値観も大体これから変わらないんだろうな、と思っていましたが、留学中の様々な異文化体験、台湾のリラックスした雰囲気と温かく迎え入れてくれるような空気感に、たくさん驚かされましたし、新しい選択肢やあり方を教わり、人として成長することができたと感じています。


3.留学をして有益だったこと・留学生活から得た学びはありますか?

人とかかわるときに見るべきは国でも人種でもなく、その人自身であるということです。私自身留学を通して日本人としてのアイデンティティが自分の中で強くないことに気づき、自分自身としてではなく、「日本人」として見られること、接されることに違和感を抱いていました。台湾には様々な国と地域の人がいて(特に東南アジア圏)、もちろん語学を学ぶ際にはどうしても見てしまう部分ではありますが、やはり、「あの国の人は」とか、「あの子は○○人だから」「やっぱりあの国の人だから」など、もちろん文化でしかたがないこともありますが、噂やレッテルはたくさん聞きました。そういうことを人づてに聞いて実際に関わり方を変えていた人も見ましたし、そこまでいかなくても見え方が変わってしまうことはあると思います。それでも、私が思うのは「その人がどういう人か」ということは実際に関わってみないと、その人自身を知らないとわからないということです。合うかどうかは私とその人にしかわからないし、その出会いや相性には国も人種も全く関係ないのだと学び、実感することができました。


4.現地の文化・習慣で特に印象的だったことはありますか?

旧正月です。実は旧正月シーズンは韓国に滞在していたので台湾の実際の空気感を味わうことはできませんでしたが、日本の正月とは違い、どこもお店は完全にやっていなく、大学近くの夜市は閑散としていたと友達から聞きました。家族や親戚と時間を過ごす文化は日本にもありますが、ここまで雰囲気が違うと思いませんでした。ちなみに韓国も旧正月の文化があり、同じように家族と過ごす風習です。韓国滞在期間に数日かぶりましたが、やっているお店はパラパラありました。
加えて驚いたことは沖縄の文化です。沖縄と台湾の文化はとても似ているらしく、同じ日本でありながら知らないことが多く、こんなにも沖縄独特の文化があることも初めて知りました。


5.これから先、この留学経験をどのように生かしていきたいと思いますか?

今回の留学は語学を学ぶだけではなく、多文化のなかで自分自身を知り向き合うきっかけになりました。自分の見えていた世界はすべてではなく、自分の心地よい環境がその外にあることを知れてより生きやすくなったように感じます。この留学生活で得たまた新たな視野を生かして、私の人生における選択の幅を広く、選択肢を多く持ち、自分で自分の考え得る可能性をつぶさないようにしていきたいです。特に、台湾でたくさんの日本人に出会いましたが、彼ら彼女らの、リラックスして生き生きとしている姿を見て、自分のいる場所は自分で決めていいんだと強く感じました。今後就職や進路など将来の選択をしなければなりませんが、この留学で自分自身と向き合った経験を、後悔の無いように自分自身にうその無いように、楽しんで将来を見据えられるよう忘れないでいたいです。


Ⅵ.次に留学する学生へ

1.学習面で事前に準備しておくことをオススメしたいもの・ことはありますか?

特にないです。そして、心配しすぎることもないです。日本で準備して役立ったことは特に感じませんでした。日本で学べる中国語は大陸のものが大半であり簡体字で発音も微妙に違うので、台湾華語を勉強したかった私には独学だったこともあり日本での学習はさほど役に立ちませんでした。
あって良かった知識としてはピンインの読み方や法則といった基礎中の基礎くらいです。


2.生活面で事前に準備しておくことをオススメしたいもの・ことはありますか?

自分の意思を端的にでも伝えられる手段を確保しておくことです。英語でも中国語でもいいですが、例えば、ルームメイトにしてほしいこと、してほしくないことを準備しておくとか、YESマンになってしまわないように、愛想笑いでごまかさないようにするといいと思います。


3.これは日本から持参すべき/現地で購入すべきものがあれば教えてください。

生活用品、衣料品、なんでも基本全部現地で買えます。準備していろいろ買っていきましたが、思ったより現地で購入できて必要なかったので、気に入ってこだわっているものと健康にかかわるもの以外は持っていかなくても大丈夫です。


4.その他に未来の派遣留学生へアドバイスはありますか?

心配しすぎなくても、覚悟があれば大丈夫です。期間の決まった派遣ですので、「利用できるものはすべて利用してやろう!自分がやりたいことをやりつくしてやろう!」くらいの気持ちで、悔いの無いよう、楽しみつくしてください!留学なので、いつか、しんどくなってしまうことが絶対あると思いますが、どんな状況もとらえ方、考え方ひとつでその状況さえもあなたの味方になるはずです。応援しています。


 

 

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