北星学園大学・北星学園大学短期大学部

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アメリカ

America

すべての体験が新鮮なものだった

ブエナビスタ大学

文学部英文学科 4年 男性

アメリカ(2023.1〜2023.12)

派遣留学


Ⅰ.留学前について

1.留学した理由やきっかけは?

小学生の頃から英語を勉強していて、漠然とアメリカへ行きたいとは思っていました。高校に進学すると将来自分がどうなりたいかという目標が見えてきて、アメリカへ行きたいという思いがアメリカで勉強してみたいという思いに変わっていったことがきっかけです。


2.留学準備を始めたのはいつですか?

2年次


3.語学の試験は何回受験しましたか?

TOEFL:4回


4.語学試験対策も含め、留学に向けて何を・どのように勉強しましたか?

派遣留学生になるためには学内TOEFLで一定のスコア以上を獲得しなければならなかったので、私の弱点であるリーディングの速度を上げるトレーニングをしました。イギリス文学を専攻していたこともあり、とにかく本を読みました。
元々英語をコミュニケーション重視で勉強していたとはいえ初めてのアメリカだったので、リスニングのトレーニングもしていました。日常会話ができないといけないと感じ、映画やドラマを英語字幕でひたすら観ていました。


Ⅱ.現地での学習について

1.平均的な勉強時間・場所について教えてください。

勉強時間 主な勉強場所
平日(学期中) 5時間程度 図書館
休日(学期中) 4時間程度 自室
平日(試験前) 6時間程度 図書館
休日(試験前) 6時間程度 自室、図書館

2.授業の様子はどうでしたか?北星大の授業の様子と特に異なる点があれば教えてください。

講義の形式はレクチャー形式もあれば学生から意見を募って話す参加型講義もありました。総じて学生が自分から発言することが多いです。もちろん何かの答えを問われることはありますが、それよりも個人の考えを聞き、そこからまた話題を広げることがよくありました。歴史や文学の授業で特によく見られました。そして受講人数が多くはない講義が多数あります。私がとった講義の大半が20人程度でした。


3.授業を受講するにあたって心掛けていたことや工夫していたことはありますか?

最初は教員が話していることを一字一句聞き逃すまいと講義に臨んでいましたが、まるで話が入ってきませんでした。そこで、その日の講義でどんなことをやるかをあらかじめ頭に入れておき、講義中もできるだけ要点を押さえて話を聞いたりノートに書いたりしました。結局心がけることは国が違っても同じなのだと実感しました。


4.語学のハンディを感じることはありましたか?どのように克服しましたか?

幼いころから英語を学んでいたので「まあ話せるだろう」と高をくくっていましたが、いざ現地に行くと会話のテンポについていけませんでした。講義も全く聞き覚えのない専門用語が使われ、留学開始から2か月ほどは満足のいくコミュニケーションが取れませんでした。
危機感を覚え、様々な国から来た学生が多く在籍するインターナショナルクラブの学生が暇なときに集まるCenter for Diversity and Inclusion(CDI)という施設に入り浸り始めました。自分の思うように会話ができないので、まずはラジオ感覚でクラブメンバーたちの会話を流し聞きしました。自分の存在を認知してもらい話しかけてもらえるようになり始め、緊張感がなくなってきたころにようやく自分らしく話せるようになりました。


5.語学のハンディ以外に学習面で苦労したことはありましたか?どのように克服しましたか?

北星大とは異なり、同じ授業が週に複数回ありました。ですので宿題の提出スパンが短かったこと
や、日々の学習量が多かったことが大変でした。克服したかどうかは何とも言えませんが、学習時間を増やして対応しました。


6.担当教員は親切に指導してくれましたか?

留学生の面倒を見てくれる担当の先生をはじめ、どの教員も親切でした。特に春学期に出会った心理学の教授は私が留学生だということを事前に知っていてくれており、ペーパーの書き方や便利なシステムなど様々なことを教えてくれました。


7.学習面で準備しておいて良かったことはありましたか?

当たり前ですが英語を学んでいてよかったと強く感じました。視覚・聴覚から入ってくる情報がすべて英語なので、体を慣らすことができるような準備をしていくとよいと思います。


Ⅲ.現地での生活について

1.滞在方法

滞在方法
寮の場合は寮の名前 Grand Hall, Pierce Hall, Liberty Hall, White Hall
ルーム/シェアメイト
有の場合は構成について 1部屋に自分を含めて2人。
ルームメイトは、現地の学生(最初の1か月半)と日本からの留学生(3月上旬~12月)。

2.滞在先の設備はどうでしたか?

個人的に問題はありませんでした。ただ一つ大変だったのは、各部屋に一つある空調機が暖房・冷房を担っており、学校側が暖房か冷房かのスイッチを切り替えるので、秋と冬や冬と春の季節の変わり目に、早めに冷房に切り替わることです。


3.ルームメイトやシェアメイトとの関係性はどうでしたか?

最初1か月半程度は現地の学生と一緒に暮らしていました。その学生が軍隊の訓練生たちと大人数部屋で一緒に住むことになったということで3月上旬の春休みまで一人暮らしをしていました。春休みが明けた後は4年制で入学した日本人学生と一緒に住んでいました。


4.現地の治安はどうでしたか?外出などの際に気を付けていたことはありますか?

ストームレイクは本当に田舎で、治安もかなり良かったです。子供たちだけで外で遊んでいるほどでした。特に治安に気を付けたことはありませんでした。


5.現地の交通の便はどうでしたか?

悪いです。車がないとどこにも行けません。担当の先生にお願いして買い物に連れて行ってもらうことはありましたが、大体は徒歩で済ませました。


6.食事はどのようにとっていましたか?食事の際に気を付けていたことはありますか?

カフェテリアで食事をとっていました。平日は朝・昼・夕食、土日はブランチと夕食が出ました。カフェテリアの他に学内にハンバーガーショップとカフェがあるので、たまにそこで食事をとることもありました。毎食野菜を食べるようにしていました。


7.部活・特別行事・催し物などの課外活動に参加する機会はありましたか?

Easter: 私にとって初めてのイースターを体験する機会でした。卵をペイントしたり、留学生皆でエッグハントをしました。

Buenafication Day: ブエナビスタ大学の開校記念日です。学生全員が町のためにボランティア活動をします。私はインターナショナルクラブのメンバーとしてコーヒー屋のお手伝いをしました。

Fiesta Latina: ストームレイクにはヒスパニックの方が多く住まわれていて、中学校の半数以上がラテン系の子供だそうです。そこで、休みの日に中学校でラテン文化を祝うお祭りが開かれました。音楽隊が来たり、メキシカン料理を食べることができたり、非常に特徴のあるイベントでした。

July 4th: アメリカ独立記念日をストームレイクで過ごしました。町のほぼすべての住人が、記念パレードに参加しに湖沿いのストリートに集まりました。

Ragbrai: アイオワ州を東から西へサイクリングの大集団が移動する一大イベントです。この集団が町を通るときは、町を挙げてライダーをサポートします。町全体の水を飲料水やシャワーに充てるため、寮では水をためておいてくださいという注意報があったほどでした。

Retreat trip: インターナショナルクラブから参加者を募り、ストームレイクから車で一時間ほどのところにあるオコポジ湖に二泊三日で訪れました。ウォールクライミングや空中アスレチックなどのアクティビティを体験し、遊園地で一日中遊びました。

Christmas Dinner: クリスマスが近くなると全学生が正装をして一堂に会するディナーパーティーがありました。


8.体調不良や病気になったことはありましたか?どのように対処しましたか?

期末試験前はいつも体調を崩していました。試験が終わった後安静にしていました。


9.日本から持参した医薬品はありましたか?何を、どのくらい持参したか教えてください。

かかりつけの耳鼻科から処方された薬と、正露丸を持っていきました。処方薬は三か月分持っていきましたが、すべては使い切りませんでした。


10.海外旅行(留学)傷害保険を利用して保険金を請求したことはありましたか?差し支えない範囲でその内容を教えてください。

ありませんでした。


11.JCSOS(海外留学生安全対策協議会)のJ-TAS(JCSOS Total Assistance Service)を利用したことはありましたか?差し支えない範囲でその内容を教えてください。

ありませんでした。


12.医薬品以外に現地へ持参したもので「持参して良かった」と思うものはありますか?

特にありません。現地でものを揃えることも面白いと思います。


13.週末はどのように過ごしていましたか?

昼間は町を散策したり湖の周りを散歩していました。特に湖はいつでも静かだったのでリラックスできる時間でした。また、ほぼすべての学生が寮で生活しているので、夜は誰かの部屋に集まることが多かったです。毎週金・土は深夜にキャンパスから地元のダンスクラブまでの無料バスが出ているので、部屋に集まった学生たちでそのままクラブへ向かうことがありました。


14.長期休暇はどのように過ごしましたか?

大学で働く替わりに寮に無料で住まわせもらいました。仕事は朝8時から始まり、大体午後3時には終わりました。長期休業中は一人暮らしをしていました。カフェテリアも休業していたので、一週間に一回地元のスーパーまで歩いて買い物に行き、夜ご飯は自分で作るようにしていました。日本の調味料もあったので食にはそこまで困りませんでした。
6月上旬にロサンゼルスに旅行にも行きました。サンタモニカに一週間ほど滞在し、ゆったりとした休暇を過ごしました。


15.長期休暇中に旅行した場合は、渡航内容を教えてください。

渡航先(国・地域名) 渡航時期 目的・期間 費用(概算)
シカゴ/td>

3月、8月 旅行 5万円
ニューヨーク 3月 旅行 20万円
ワシントン 3月 旅行 5万円
ロサンゼルス 6月 旅行 10万円

16.旅行にあたっての注意点などがあれば記入してください。

物価が非常に高いです。常に1ドル何円の感覚を持っているとよいと思います。また、私は一人で旅行することはありませんでしたが、旅行慣れしていないと初めての土地を安心して散策できないと感じました。


Ⅳ.派遣先の学校について

1.学校/学生・教職員の雰囲気はどうでしたか?

オープンでウェルカムな雰囲気です。学生どうしは、一度顔を合わせて挨拶したらもう友達のような距離で非常にやりやすかったです。教職員の方々も物腰の柔らかな方が多く、どんな些細な質問でも答えてくれました。様々な人種の学生がいるだけあって、留学生だからと扱いを変えられることもありませんでした。


2.学校の施設・設備はどうでしたか?

寮の各廊下に冷水器が一台ずつ置いてあるところが好きです。部屋ではよっぽど大きな音を出さない限りは隣の部屋の迷惑になることはありません。ジムが無料で使えるところもよかったです。キャンパス内は空調が効いています。
個人的に一番好みだったのは図書館です。勉強するときは必ず図書館の一人席を利用していました。また、複数人で相談しながら勉強できるスタディルームも完備しており、かなり充実した場所でした


3.バディはいましたか?

いませんでした。


4.受入体制についてはどう感じましたか?改善してもらいたい点などがあれば記入してください。

特にありません。皆さん温かかったです。


Ⅴ.留学を終えて

1.留学経験は期待に応じたものでしたか?

期待以上
初めての海外だったこともあり、すべての体験が新鮮なものでした。誰も自分のことを知らず、言語も違う土地で一年間一から積み上げたことは非常にいい経験になりました。新しい文化、新しい友達、新しい学び、全てが楽しく満足感のあるものでした。


2.留学前と留学を終えた今とで、特に自分が変わったと思う点はありますか?

細かいことを気にしすぎないようになったと思います。自分が思っているより相手は自分のことを(いい意味で)考えていないことが実感できました。日本でもそうだと思いますが、アメリカでは顕著でした。また、交友の場を広げるために自分を売り込むことが多々あったので、人に話しかけることが得意になったと感じます。英語を話す感覚で日本語を話すようにしています。


3.留学をして有益だったこと・留学生活から得た学びはありますか?

留学生活で気づいたこと、得たことはいくつかありますが、その中で一番大きなものは「一年間アメリカで過ごし続けられた」ということです。大学生活はもちろん、生まれて初めての一人暮らしをアメリカで経験しました。学内にはクラブ活動、夏の間仕事をした仲間、同じ講義を受けていた学生など年齢にかかわらず様々なところでいろいろな人と関わることができました。町のイベントにボランティアで参加したり、友人とキャンパス内のスタジオから地域に向けて一時間ラジオ番組を放送することもありました。こうした経験が今私の中で自信につながっています。


4.現地の文化・習慣で特に印象的だったことはありますか?

欧米の人々は家でも靴を脱がないとよく聞きますが、実際に体験してみるとおもしろいものでした。部屋では大半の学生が靴を履いていましたし、誰かの裸足を見る機会は多くありませんでした。加えて女の子が素足を見せることをかなり恥ずかしがる様子も見ることがあったので、靴の文化の違いがここまで明確に見えるとは予想していませんでした。しかし一概に皆が家の中でも靴を履くというわけではなく、何人かの先生のお宅にお邪魔させてもらった際、靴を脱いで家の中に上げてもらうことがありました。結局、人それぞれだということが分かりました。


5.これから先、この留学経験をどのように生かしていきたいと思いますか?

何かつらいことがあったとき、または行き詰ったことがあるときに、自分は頑張れば現状を何とかすることができるという意思を持ち続ける助けになるでしょう。また、北星大に来る交換留学生をできるだけ助けてあげたいという思いでいっぱいです。コミュニケーションもままならない時期に現地の学生に助けてもらっていたので、自分にできることは精一杯したいです。


Ⅵ.次に留学する学生へ

1.学習面で事前に準備しておくことをオススメしたいもの・ことはありますか?

まずはコミュニケーションのことを心配するよりも、講義で使えるくらいの読み書きする力は身につけていった方がよいでしょう。初めてでどれくらいだと講義で使えるかわからないと思いますが、鍛えていけるだけ鍛えてください。交換留学生として留学先の大学に訪れますが、学部の講義を受ける際は現地の学生と同じ講義を受けるわけですから、私たちのためにスピードダウンはしてくれないと思っていいでしょう。もちろん講義後にいくらでも質問は受け付けてくれますが、一回の講義中に吸収できる量は多いに越したことはありません。
またコミュニケーションの方で心配を抱える方もいらっしゃると思いますが、なんとかなります。普段会話をする人々は私たちを試しているわけではありません。自分がわかる範囲で話すことで、まずは英語での会話に体を慣らすことが大切です。一度会話のテンポをつかんだら、あとは自分が日本語でどうやって話していたかをもとに会話を楽しんでください。


2.生活面で事前に準備しておくことをオススメしたいもの・ことはありますか?

事前にとは言いませんが、サンダルです。サンダルは必須です。クロックスでもビーチサンダルでも安いもので構いません。普段履き用とシャワー用サンダルと二足揃えておくとなお便利でしょう。


3.これは日本から持参すべき/現地で購入すべきものがあれば教えてください。

信頼のおける薬はあって良いと思います。実際に使う場面が訪れなくても、「私はこれを持ってきているから大丈夫」という気持ちの薬になることでしょう。
他に必要だなと感じたものは特にありませんでした。現地でスーパーを物色して日用品を揃えてみることは生活に慣れるための最高のアイデアだと思います。


4.その他に未来の派遣留学生へアドバイスはありますか?

英語を目的として留学に行くのも良いですが、英語はあくまで手段として考えた方が良いかもしれません。一年間周りが英語だらけだと、嫌でもそれなりに英語が話せるようになると思います。英語スキルの上達だけを目的にしていると、満足するラインが早く訪れてしまうと思います。私はそこがむしろスタートラインだと考えていて、その英語を使って講義を効率的に受ける、将来の仕事に活かすなど、自分のやりたいことは後からついてきます。


 

 

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