北星学園大学・北星学園大学短期大学部

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マルディグラ・インタビュープロジェクト-Sydney LGBT Mardi Gras-

経済学部 経済学科 3年
 中出 亘

世界最大のLGBTパレード

▲”SAY YES TO LOVE”のメッセージを掲げるシドニー市の職員チーム

シドニーは、色々な国籍、人種だけでなくLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の人たちに対する差別問題の解決に積極的に取り組んでいる街です。マルディグラという行事は、州政府や市民がLGBTの権利を認めていることを祝福するお祭りとなっています。また最終日のパレードは、LGBT当事者がまだ残る偏見との戦いや平等を強く訴える場でもあります。ここまで戦い続けてきたオーストラリアのLGBTの人たちの考え方、市民の多様性への取り組み、社会的包摂について、日本と比較するために、私たちはマルディグラのパレードに行こうと決めました。

街がカラフルになる1日

▲パレード前のANZ(オーストラリアニュージーランド銀行)職員のチーム

マルディグラについて調べていくうちに、パレードの歴史や人々の取り組みなどを、直接インタビューをしたいと思うようになりました。そこで、私たちは日本にいる間に、マルディグラのスタッフの方とコンタクトを取ろうと様々な方法で試みました。しかしなかなか上手くいかず、色々と考えた結果、パレードの前に参加者やサポーターの方たちにインタビューをすることにしました。パレードには州警察チームや国内最大手の銀行、シドニー大学など各種団体も参加しており、みんな華やかな衣装を身にまとっていました。一週間前から街中にレインボーの旗(LGBTのシンボル)が飾られており、パレードの時にはストリートはもちろん、近所のマンションから旗を振っている人たちも多数いて、シドニーの街全体がLGBTの権利の獲得を祝福している、という印象を受けました。

We are the Next Generation!!

▲当事者の方へのインタビュー

私がインタビューをして印象に残ったことは、黒い衣装を身にまとったパレード参加者の年配の女性(写真右の女性)が語って下さったことです。
「あなたたちは『次の世代』。政府には世界は変えられない。この世界を変えられるのは、『次の世代』の人だけ。だから、あなたたちが世界を変えなさい!」という言葉でした。

▲1人でインタビューに挑戦

札幌も、実は目を向けると、レインボーマーチというパレードや、パートナーシップ制度を開始するなど、当事者が住みやすい社会づくりへの動きも見られます。しかし、それでもなお、LGBTに対する偏見、いじめ、社会的障壁があります。それに立ち向かうためには、まず、私たちが「世界には、シドニーのようにこれらの問題に立ち向かい続けている街があるのだ」と気づくことが重要だと思います。そして、「このような問題は重すぎて、変えようがない」などと思わず、世界を足元からでも変えようと強く思うことではないでしょうか。
私は、インタビューで出会った人たちとの会話を忘れず、自分と異なる人たちを純粋に一人の人間として受け入れることのできる人間でありたいです。

 

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